過去ログ - 戦艦水鬼「光溢れる水面に、わたしも」
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11:名無しNIPPER[saga]
2015/03/24(火) 13:54:15.43 ID:qsbs6+9v0

 20inch砲を重巡に向けた。あちらもこちらへ砲身を向けている。
 殆ど同時に発射された砲弾は、重巡を一発で大破に追い込む。が、反面、彼女の艤装の右側半分も機能停止に追い込まれた。頭を潰され、ぐずぐずに溶解していく。
 それでも彼女は戦いをやめない。当然のことではある。たとえ艤装がまるきり役に叩かなくなっても、決してやめないだろう。

 あまりにもうらやましいから。

 20inch砲を撃つ。撃つ。撃つ。冷却がおっつかなくとも、過熱した艤装が肌にへばりつこうとも、砲撃をとめることはない。止めるわけにはいかない。
 応戦する水雷戦隊は夜の闇の中を駆け回り、的確に魚雷を放ってくる。ミスはごく僅か。やはり、それすらもまた、練度の賜物なのだろう。
 自分たちを沈めるために腕を磨いてきたのだろう。

 右足の膝から先が欠損している。艤装に抱えあげさせて体勢だけは確保しているが、その艤装自体もまた、十全な動きとは言いがたい。
 装甲には穴が開いて主砲も三連装のうち一本がひん曲がっている。内部機構も誤作動を繰り返し、出力だって半分程度に低下。自分が小破なのか中破なのか、あるいは大破なのかすら、自己診断できないでいた。



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