21: ◆2YxvakPABs[saga sage]
2015/03/26(木) 01:04:53.53 ID:avES/eip0
――*――*――*――
『グラススリッパァ!! シンデレラ武装!』
杏は、いつの間にか手に入れていたグラススリッパにより武器を取り出し、敵目掛けて突っ込んでいった。
「シンデレラ鈍器」
握った武器を敵目掛けて振り下ろす。が、敵はそれをなんなく受け止めた。
拮抗する力。押すことも引くこともかなわず、杏はそのまま静止するしかない。
「……っ! 熱っ!!」
手に熱を感じた杏は、慌てて武器を手放し、敵を蹴って距離を取った。
地面に着地した彼女は、熱を帯びている手に息を吹き付け冷ましている。
「俺の能力は炎!」
コーメンテタは手から炎を出して振り回す。彼女の武器が熱くなったのは、彼が握りながら炎を噴出したからに他ならない。
「そんなのアリっ!?」
火炎弾をひたすら放ってくる。杏はあわあわと避けるしかなかった。
「杏ちゃん!」
「よそ見をしている場合か?」
「きゃぁ!」
敵の攻撃を受け、吹き飛ぶ菜々。その体は建物へと直撃し、砂埃を舞い上げた。
瓦礫を弾くように飛び出てくる。ほぼ無傷に近いのはプリキュアの力あってこそのものだ。
意を決した彼女は、グラススリッパを取り出す。
『グラススリッパァ!! シンデレラ武装!』
「これは……バズーカ?」
どうしてこうも実用的な武器ばかりが出てくるのだろうと、疑問に思ったが、そんなことを気にしている場合ではなかったので、構わずそれを使用した。
「プリキュア、ウサミンバズーカ!」
引き金を引くと、弾が勢い良く発射される。本当なら反動が彼女を襲うはずだが、プリキュア化の影響か、まるで反動を感じなかった。
適当に撃ったにもかかわらず、弾は確実に敵を捉えて突き進んでいた。
「ぬぅん!」
アナウンーサは、迫る弾を殴って方向転換させた。衝撃を受けた弾は、彼から少し離れた所で爆発する。
爆発で赤く照らされたアナウンーサはとても不気味だった。温かい爆風が菜々の肌を撫でる。
「我が能力は筋肉!」
「それ能力でもなんでもないじゃないですか!!」
単なる筋肉バカじゃん!! と菜々はツッコむが、単純な能力ほど強い。あまり笑っていられる状況でもなかった。
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