26: ◆2YxvakPABs[saga]
2015/03/26(木) 01:09:51.52 ID:avES/eip0
「アイドルとは民衆に振り回される哀れなマリオネットよ。やつらはすぐに手のひらを返すぞ。次から次へと現れては消えていく、まるで泡のような存在だ。そこに自分の意志など、存在しない。そんなアイドルを、お前はなぜやっている」
アナウンーサのパンチを、菜々は片手で受け止めた。その事に、アナウンーサは驚きを隠せない。
「確かに、あなたの言うとおりかもしれません」
今度は、蹴りが繰り出される。菜々は、それを動きもせずに受け止めた。
「辛いことも多いし、大変だし、沢山の人が挫折していなくなっていきます。ファンの方も、ずっと自分のファンである保証はどこにもありません」
「ならばなぜ!」
「そんなの、菜々がアイドルが好きだからに決まってるじゃないですか」
笑顔で答えた菜々は、アナウンーサの懐に入り込み、重い一撃を放つ。
彼はその攻撃の威力に耐えられないように、後方へと吹き飛んでいった。
「消耗品かもしれない。哀れなマリオネットかもしれない。それでも、菜々はアイドルに夢を見て、追い掛けている。好きな事だから、時間を費やすことはなんの苦痛でもないんです」
「その好きが、いつまでも続くと思うのか?」
立ち上がったアナウンーサは問う。菜々は、胸に手を当て考えた。
「分かりません。でも、1人でも菜々のことをアイドルとして応援してくれているファンがいるのなら、菜々はアイドルなんです。応援してくれてる人がいるのに、嫌いになるはずがありません!」
『ファイナル シンデレライドゥ』
「この力も、菜々の事を応援してくれている人、菜々のファンになってくれるかもしれない人達を守る力です。メリットなんて関係ない。菜々がやりたいからやる! ただそれだけなんです!」
『ウウウウサミン!!』
発射されるウサミンビーム。アナウンーサは、そのビームを真正面から受け止めた。膨れ上がった筋肉により、なおさら巨大になる。
両者とも、地面に脚を食い込ませながら耐えていた。
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