過去ログ - 京太郎「限りなく黒に近い灰色」
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3: ◆hSU3iHKACOC4[saga]
2015/03/31(火) 03:48:44.16 ID:w4MVYybr0

 宮永咲はやったと思った。これで控え室に戻る道がわかる。そう考えたのだ。宮永咲が声をかけようとしたときだった。

 とても背の低い少女が宮永咲に話しかけてきた。背の低い少女は少し日焼けしていた。日焼けしている少女はこういった。

「おっ、その制服。もしや清澄高校のものか?」

 日焼けした少女に話しかけられた宮永咲は少し驚いた。少し間を空けてから、彼女は答えた。

「はい、そうですけど?」

まったく話しかけられると思っていなかった。そのため、声がひっくり返っていた。平静をよそおっていたけれども、おびえているのは一目瞭然である。

 日焼けした少女が、こんなことをいった。

「やはりそうか。となると、須賀京太郎の知り合い、であるかな? 灰色の髪の毛の、背の高い」

 須賀京太郎という少年を示すためのジェスチャーを行いながら日焼けした少女は話しかけていた。

須賀京太郎という少年が清澄高校の麻雀部に所属しているというのを日焼けした少女は知っているのだ。

そのため、宮永咲に話しかけてきたのである。もしかしたら京太郎と知り合いで、伝言を頼めるかもしれなかったから。

 宮永咲はうなずいた。そしてこういった。

「はい、そうです。それでどういう?」
 
 日焼けした少女がこういった。

「いや、たいした用事ではない。京太郎に連絡があってな、よければ伝えておいてくれ。天江衣が呼んでいたと。

 呼び止めたりしてすまなかったな。では、失礼する」

 日焼けした天江衣は宮永咲に伝言を頼むと会釈をして歩いていった。

日焼けした天江衣のあとをボーイッシュな背の高い女子生徒と、黒髪の女子生徒がついていった。二人の女子生徒は去り際に軽く会釈していた。

 龍門渕の生徒が歩いていくのを宮永咲は呆然と見送った。いまいち何が起きたのかわかっていなかった。

道を聞こうと思っていたらいきなり伝言を頼まれたのだ。軽いパニック状態だった。

自分から話しかけようとしていたのに、向こうから話しかけられたので余計に驚いてしまったのだ。

 やっと持ち直した彼女は、とぼとぼと歩き出した。せっかくのチャンスを不意にしてしまったからである。

 しかし、天は彼女を見捨てていなかった。人気のない通路の行き止まりで須賀京太郎を宮永咲は見つけたのである。

通路の行き止まりにいる須賀京太郎を見つけて宮永咲はほっとしていた。そして、どうしてここに京太郎がいるのかという予想もつけられていた。

おそらく自分を探しに着てくれたのだろう。よくあることだったから、きっとそうに違いないと納得していた。

 ほっとしたのもつかの間、宮永咲は先に進めなくなった。須賀京太郎の様子がおかしいことに宮永咲は気がついたのだ。

須賀京太郎の表情は青ざめていて、今にも倒れてしまいそうだった。死にかけている電灯に照らされている灰色の髪の少年は場の雰囲気もあって、妖しかった。


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