5:名無しNIPPER[sage]
2015/03/31(火) 18:18:22.29 ID:5f1jLFQY0
「君の泣き顔、初めて見たよ」
彼はそう言って、私の頭をポンポンと撫でてくれる。
ああ。懐かしい。
昔は皆で楽しく談笑しながら、指令がこのように頭を撫でてくれた。
隣には姉妹や憧れる先輩がいた。
皆、笑顔だった。
あの頃に戻れるのなら、何もいらない。
だから、指輪は、これからの人のために取っておいてほしい。
だけど。
その金属からの温もりが、とてもとても心地良い。
離したくない。
私は泣き崩れる顔を伏せながら、彼の想いのこもった指輪を抱きしめた。
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