106: ◆5JdYsMOLwU[saga]
2015/05/01(金) 20:50:18.71 ID:f4FRlMG60
「その必要は無いぞ京兆ォ〜…お前らは導かれる。億泰は生きてるからなぁ…!」
息子が矢に射ぬかれているというのにダラダラと歩いてきた親父の戯れ言なんぞに構う時間はない。このままじゃあ出血多量で億泰が死ぬ可能性があるからだ
ズルズルと親父は億泰に近付くと矢に手をかけた
107: ◆5JdYsMOLwU[saga]
2015/05/01(金) 21:04:21.59 ID:f4FRlMG60
「……してやる…!」
その時確かに俺は感じた。忘れもしないあの感覚…
どす黒い決して誉められることのない、だが咎められもしない美しさを感じさせる漆黒の意思を俺は芽生えさせた
108: ◆5JdYsMOLwU[saga]
2015/05/01(金) 21:16:21.55 ID:f4FRlMG60
どれだけ攻撃をし続けたのかは覚えちゃあいない。どれだけ痛め付けたのかもわからない
我に返ったのは泣きながら俺を億泰が止めていたからだ
「もう止めて兄ちゃん!俺の傷は大丈夫だから!父さんが死んじゃうよ!」
109:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/01(金) 21:40:48.54 ID:mq2MxnRE0
そういや億泰のザ・ハンドもブリキのロボットみたいな外見だったな・・・
110: ◆5JdYsMOLwU[saga]
2015/05/01(金) 22:09:34.16 ID:f4FRlMG60
それから俺は親父からこの矢が何かということも、俺が見えているものも、DIOというのは何者かも知っていることは全て聞き出した
信じるしかなかった…目の前に起きていることは頭がどれだけ否定しようとも事実に変わりはないのだから
俺は矢を信じた。いつか親父を殺せるスタンドに俺達を導いてくれるに違いないと
才能があるかないかなんて開ける前のプレゼントのようにわかるわけがなかった。無闇やたらに俺は色んな奴を打ち抜いていった
111: ◆5JdYsMOLwU[saga]
2015/05/01(金) 22:27:03.82 ID:f4FRlMG60
結局俺の怒りは俺の行くべき正しい道は示してはくれなかったさ…ただ正しいと思い込んでいただけの道だったんだ…
そう感傷に浸っていた時だった。後ろから懐かしい声が俺の名を呼んだ
「兄貴…?そこにいるのか兄貴…?」
112: ◆5JdYsMOLwU[saga]
2015/05/01(金) 22:30:13.84 ID:f4FRlMG60
【怒りの先は示されない】完結です!
最後まで読んでくださった方には感謝です!
次は>>61さんのリクエストを書かせていただきます!よろしくお願い申し上げます
113:名無しNIPPER[sage]
2015/05/01(金) 23:50:41.65 ID:B7Bn7sG/O
乙
京兆は最後に正しい白の中に戻れたと思いたい
114: ◆5JdYsMOLwU[saga]
2015/05/02(土) 21:24:54.42 ID:h8Yu6H2f0
【帰るべき場所】
懐かしい風、懐かしい匂い
途中見える馬達も代わり映えの無いありきたりな風景のはずなのに新鮮で美しくて、楽園のように僕には映る
115: ◆5JdYsMOLwU[saga]
2015/05/03(日) 10:35:19.02 ID:a4xmD4nu0
ふと友達との会話が頭によぎった
尊敬しあえる友であり、馬鹿にしあいながらも共に道を歩んだ友の言葉を
『なぁジャイロ』
116: ◆5JdYsMOLwU[saga]
2015/05/03(日) 11:05:07.29 ID:ZgxcYfgnO
一人の青年が故郷へ帰るとき
その故郷にはまた帰りを待つ者がいた
旅を終えた我が子を待つ父親は、出迎える言葉を頭の中で何度も何度も考えていた
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