過去ログ - 春香「響ちゃん、キスしてみよっか」
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1: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/03(金) 23:53:24.33 ID:FQt7ToRX0
ガチ百合です。春香誕生日だからがなはる書きたい書きたい思ってたらこんなことになった。なんだこれ

春香おめでとう。誕生日ssだけどお祝いっぽい内容じゃなくてごめんよ

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2: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/03(金) 23:54:10.68 ID:FQt7ToRX0
 ソファに腰掛け、手元の雑誌から目を離さず何の気なしに春香は言い放った。

響「えっ、何だって?」

春香「だからぁ……」
以下略



3: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/03(金) 23:55:03.28 ID:FQt7ToRX0
響「どうしていきなりそうなるのさ?」

春香「雑誌にね、書いてあったんだ。キスはとっても良いものだって」

春香「響ちゃんは、キスってしたことある?」
以下略



4: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/03(金) 23:55:42.62 ID:FQt7ToRX0
春香「響ちゃん、私とキスするの嫌?」

響「い、嫌って訳じゃないけど……だって、自分達女の子同士だし」

春香「女の子同士ならノーカンだよ。外国じゃ挨拶みたいなものだし。ね、やってみようよ」
以下略



5: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/03(金) 23:56:32.80 ID:FQt7ToRX0
春香「っ。どう、だった?」

響「ぅ……なんだろ、よく分かんないよ」

春香「そっか……」
以下略



6: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/03(金) 23:57:00.63 ID:FQt7ToRX0
 翌日、いつも通りの笑顔で春香はやってきた。千早と屈託無く談笑する春香は、昨日とはまるで別人のようだ。自分は昨夜は全然眠れなかったと言うのに、良い気なものだ。

 気がつくと春香の唇を見つめていた自分に気付く。これじゃまるで変態だ。昨日のコトを思い出し、一人赤面する。

春香「……」
以下略



7: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/03(金) 23:57:39.04 ID:FQt7ToRX0
 しばらくするとプロデューサーがやって来て、ミーティング。流行、売れ筋、ライバルの分析……熱心に話してくれるプロデューサーの言葉が、何故か一つも入らない。まるで頭に霞がかかったようだ。

P「……ぃ、響!」

響「……えっ!?」
以下略



8: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/03(金) 23:58:09.16 ID:FQt7ToRX0
 美希御用達のソファに横になり、ブランケットを頭からすっぽりと被る。

響「はぁ……自分何やってんだろ」

 こんな事でミーティングを抜けるなんてプロ失格だ。プロデューサーや他の皆にも迷惑をかけてしまうし、全然完璧じゃない。
以下略



9: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/03(金) 23:58:52.61 ID:FQt7ToRX0
 誰かが自分を呼ぶ声が聞こえる。肩を揺すって、起きるように促す。きっとプロデューサーだろう。

響「あふ……おはよ……う」

春香「おはよう、響ちゃん」
以下略



10: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/03(金) 23:59:42.28 ID:FQt7ToRX0
響「なっ!? プロデューサーは?」

春香「プロデューサーさんには私がつきそうって言っておいたから」

響「そ、そうなんだ……ごめんな、時間取らせちゃって」
以下略



11: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/04(土) 00:00:23.29 ID:XZ6dq+eC0
春香「……そういえば、響ちゃん」

 とりとめのない話の切れ目に、春香はふと思い出したようにとんでもないことを言い出した。

春香「キス、してみない?」
以下略



12: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/04(土) 00:01:17.84 ID:XZ6dq+eC0
 温かい、そう思った。
 最初の時より感触を、春香の体温を感じ取れた。

春香「っぷは……どうだった、響ちゃん」

以下略



13: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/04(土) 00:02:09.82 ID:XZ6dq+eC0
 それから、春香は毎日のようにキスをしてきた。自分も、何も分からない様な顔をしてそれを受け入れた。

 幸せだった。好きな人から毎日のように受ける口づけは、それが彼女にとって好奇心や親愛によるものであると分かっていても、自分をはかない幸福感で包み込んでくれた。

 だけど、それはやっぱり偽りの上に成り立つ幸福であるという事も重々自覚していた。春香にその気はない事は事の起こりを思い出しても明らかだ。
以下略



14: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/04(土) 00:02:44.04 ID:XZ6dq+eC0
 その日、春香は事務所に帰ってこなかった。電話にも出ないし、メールも返事をしてくれない。翌日以降も、皆の居る前ではいつも通りだが、自分と二人になりそうになると途端にどこかへ行ってしまう。

 春香に会いたい……けど、会って何を話せば良いんだろう? 謝罪? 告白? それとも誤魔化して、これまでの関係を続けるのか?

 困り果てた自分は、もう一人の親友に相談する事にした。


15: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/04(土) 00:03:36.87 ID:XZ6dq+eC0
貴音「……そうですか。その様なことが」

 全てを聞いた後、貴音は静かに涙を流し始めた。

響「た、貴音!? どうしたんだ!?」
以下略



16: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/04(土) 00:04:32.59 ID:XZ6dq+eC0
貴音「それで、響は……春香の事が好きなのですね」

響「……うん」

貴音「響は春香とどうなりたいのですか?」
以下略



17: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/04(土) 00:05:15.65 ID:XZ6dq+eC0
 他の誰かの物に……その言葉に胸が痛んだ。

 想像したくもない。あの唇が他の誰かと触れあうなど。あの笑顔が、優しい言葉が他の誰かだけに向けられるなど、考えたくない。

響「だけど、そんなの……」
以下略



18: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/04(土) 00:06:01.21 ID:XZ6dq+eC0
貴音「そうする自信がないのなら……伝えなさい、響。想い人が、いつまでも己を待っていてくれる等と高を括っていては……後悔しますよ」

 そう言い残して、貴音は部屋を出て行った。


以下略



19: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/04(土) 00:06:37.76 ID:XZ6dq+eC0
 貴音が出て行ってから1時間は経っただろうか。随分悩んでいたので、それほど時間が経ったようには感じなかったけれど、時計を見るとそれくらいは進んでいた。

 春香に想いを伝えよう。そう決意した。

 このまま誤魔化しながら友達を続けていても、貴音の言うとおりきっと後悔する。気持ち悪がられようと、この想いを伝えてしまった方がきっと良いはずだ。後は、どうやって春香に会うかだけど……


20: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/04(土) 00:07:40.01 ID:XZ6dq+eC0
 悩んでいると、がちゃりと扉の開く音がした。

春香「貴音さん、話って……っ!?」

 久しぶりに見た春香は、自分の記憶よりやつれて見えた。春香は自分を見ると驚いた顔をした後、急いで踵を返そうとする。
以下略



21: ◆.xKc9zwqNY[sage saga]
2015/04/04(土) 00:08:24.89 ID:XZ6dq+eC0
春香「話って……こないだまでの事について、だよね?」

 先に沈黙を破ったのは春香だった。

響「それもあるけど……」
以下略



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