過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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135: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2015/04/24(金) 02:22:28.78 ID:NGKYIe+ko










 雑踏からは程遠い、薄暗い路地。
 真昼であるのにビルに阻まれ光さえ届かないこの道は、曇り空も相まって漆黒で塗りつぶされている。

 当然人の気配は皆無であり、そこに息づくのは人の残飯を漁る鼠くらいであった。

 だからこそ、その場に突如発生した閃光は影の住人である鼠の濁った眼でさえ焦がす。
 蜘蛛の子を散らすように鼠の会議は離散し、暗闇の中に蠢く濁流が流れていく。

 その虚空から突如発生した閃光は、その中に一人の人影を映し出し、電流のような線を刻みながら実体化していく。
 そして完全に質量を持ったその『人物』は、ふわりと暗闇の地面に着地する。

『ヂュイ!!!』

 だがその人物のつま先は何かやわらかいものを踏むと同時に、悲痛な小動物の悲鳴が鼓膜を揺らす。

「……あちゃあ」

 その人物は禍々しい手甲、いや義手で頭を抱え失敗したような口ぶりで呟いた。
 何かを踏んだ足を退かし、それを躊躇なく拾い上げる。



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