過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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613: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/01/16(土) 18:47:43.34 ID:Ah1rtJBzo

「まさか……貴女が動くというの?チーフ」

 無表情ののあでさえ、チーフのその宣言によって表情に驚きの色がにじみ出る。
 周囲で仕事をしていた他のメイドたちもざわつき始めた。
以下略



614: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/01/16(土) 18:49:21.55 ID:Ah1rtJBzo

「火力が足りない!!」「トマトどこ!?」
「泡だて器片付けて!」「皿をよこせ!」

 荒れる厨房。台風のごとく。
以下略



615: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/01/16(土) 18:50:02.49 ID:Ah1rtJBzo

「…………」

 男は静かに咀嚼する。
 その間エトランゼ内は沈黙に包まれており、陰からみくを含めるメイドたちがその様子を覗いていた。
以下略



616: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/01/16(土) 18:50:57.60 ID:Ah1rtJBzo

 男の口から出たのは、称賛の言。
 それを聞いたチーフは、自分の料理を一流の料理審査員に認められたと錯覚する。

「だが、少し待たせすぎだ」
以下略



617: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/01/16(土) 18:51:52.79 ID:Ah1rtJBzo

「……さすがですね。御見それしました」

 チーフは自らの浅はかさに恥ずかしくなる。
 店のためとはいえ、プロの料理審査員に対して失礼なことをしてしまった。
以下略



618: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/01/16(土) 18:52:53.02 ID:Ah1rtJBzo

 物陰から見守っていた他のメイドたちも馬鹿馬鹿しくなったのかそれぞれの仕事に戻る。
 チーフもまるで何事もなかったかのように男に背を向けた。

「はー……紛らわしい見た目しやがって……ミ○ュランマンかと思って損したわ……。
以下略



619: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/01/16(土) 18:54:25.41 ID:Ah1rtJBzo

「この店に『アナスタシア』という店員がいると思うのだが、今いるか?」

 可能性の一端としてはすでに存在はしていた。
 この突然現れた男の目的として、チーフが予感できる範囲としてはごく自然なものであった。
以下略



620: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/01/16(土) 18:55:23.52 ID:Ah1rtJBzo

 今はまだ昼前に時間であり、客がこの男以外にいないのが幸いしていた。
 チーフとしてもこれ以上店内が殺伐となるのは困るのと、所在などの重大な情報ではないので仕方なく男の疑問に答える。

「……ふん。そうか」
以下略



621: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/01/16(土) 18:56:23.18 ID:Ah1rtJBzo

「何を企んでいるかは存じませんけど、あなたにアナスタシアちゃんを渡すわけにはいきませんから」

 だがその殺気さえも意に介さない柔和な笑み。
 魔界の法の番人にして、熾天使ウリエル。柳清良はこのような状況であろうと表情を崩さなかった。
以下略



622: ◆EBFgUqOyPQ[saga sage]
2016/01/16(土) 18:57:51.31 ID:Ah1rtJBzo

 ごく一部の者しか知りえない自らの秘密。
 それを目の前の男が知り得ていることが危険因子であると判断する。

 清良は両の手を振りかざしすぐさま攻撃の構えに入った。
以下略



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