過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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814: ◆lhyaSqoHV6[sagasage]
2016/02/25(木) 08:15:55.27 ID:rhio0V+5o

仁美「それに、急く理由はそれだけじゃないよ」

松風『何?』

仁美「お師様の話では、復活してたとしてもしばらくは、往年の力も発揮できないだろうって」

仁美「時間が経って力を付けられる前に挑んだ方が、勝てる可能性は高いはず」


松風『(だが……実際問題、魔王クラスの化け物相手にどう戦う)』

松風『(仁美の戦闘力も以前より上がってはいるが……俺も本気でやれば、2人掛かりならいけるか?)』

松風『(認めるのは癪だが、確かに仁美の言は理に適っている……魔力の充填が満足になされていなければ……あるいは)』

使い魔として仁美と共に吸血鬼と戦うことになる松風は、何とか勝機を見出せないものかと思案を重ねる。
だが、彼の思考は仁美の歩みが止まったことで遮られるのだった。


街の喧騒から距離を置くように──幹線道路沿いから2本ほど奥まった路地に、その建物はあった。


仁美「お食事処……はいから……?」

仁美は思わず、建物正面上部の、日焼けした軒先テントに書かれた文字を読み上げた。
入り口の引き戸に掛かるのれんにも、同じ文字が書かれている。

仁美「吸血鬼の祖の反応は……ここからね……間違いなく」

仁美は意を決してのれんをくぐり、強敵との激戦の予感に強張った手を、入り口の引き戸に掛ける。
そして、気を落ち着かせるように深呼吸を一つ。

仁美「(もう、後には引けない……いくよっ!!)」

その手に力を込めて、見た目よりずっと重く感じる戸を開き──


仁美「たのもーーっっ!!」


大声を上げて乗り込んだ。


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