過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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◆lhyaSqoHV6
[sagasage]
2016/02/25(木) 08:27:41.92 ID:rhio0V+5o
葵「──最終的に、おとんはあたしを連れてここに流れ着いて、お店を構えたってわけね」
葵は、復活してから現在に至るまでの顛末を仁美に話して聞かせた。
彼女の言う"おとん"というのはつまり、葵を行き倒れから救った男のことである。
仁美「……なるほどね」
それを聞いた仁美は、如何ともしがたいといった様子で相槌を打つ。
葵の様子が話に聞いていた『吸血鬼』の印象とは大きくかけ離れているため、退魔士としての使命よりも困惑が先に立っているのだ。
葵「あたしも昔はね、自分で言うものどうかと思うけど、結構強かったんだよ」
葵「魔王の魔術に打たれても、竜帝の放つ獄炎に灼かれても、天使連中の聖なる気で浄化されかけても──」
葵「それでもめげずに、戦ってきたっちゃ」
仁美「(何の話か分からないけどなんかすごそう……)」
葵「今となっては、何でそんなに必死だったのかよく覚えて無いけど……」
葵「いや、もしかしたら理由なんてなかったのかもね」
葵は遠い過去を懐かしむように言葉を続ける。
聞く者が聞けば、冗談の類と紛う内容であるが。
葵「けど、おとんに出会って──おとんの料理を食べて、気づいたっちゃ」
葵「あったかい、おいしいごはんがあれば、幸せに過ごせるんだって」
葵「他人と競い合って、のし上がるとか……世界を我が物にするとか……そんなの、必要ないって」
そう語る葵は寂然とした雰囲気を漂わせ、その目はどこか遠い所を見つめているかのようだ。
葵「仁美さんって言ったっけ、退魔士なのよね?」
仁美「……うん」
葵「あの時の事は──人間界で暴れてた時のことは、あたしも忘れようがないからすぐに気付いたっちゃ」
仁美「(あの時──お師様と死闘を繰り広げていた当時の事かな)」
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