過去ログ - 梓「憂、もう帰ろ?」憂「…………」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2015/04/05(日) 00:01:31.35 ID:A/teO6r30
-winter side-

ひらひらと花びらみたいに落ちてくる雪が頬に触れた。

止めていた息を一挙に吐き出し、瞼を開く。
しばらく瞳を閉じていたせいか、一瞬光に眩みそうになる。
けれど、だんだんと姿を現すにつれて、空は水糊みたいに濁っていった。

雪はさっきまでと変わらずに降り止む様子はなくて、どんどんと世界を一色に塗りつぶしていく。
ここも、あそこも、そっちも、むこうも、何もかも。あれやこれやの違いは限りなく薄くなっていく。
いまさっき吐き出したわたしの息までも溶けていっちゃう。
この雪が全て溶けてしまったら、この街は海になってしまうのかもしれない。そんなことを思った。



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