1:※ことうみ[sage saga]
2015/04/05(日) 18:08:11.55 ID:lE2tgw5So
監視カメラなどではなかった、
あの赤い光はただの月だ。
いまは厚い雲に覆われているあの鋭い光も、
実際にはただの月影なのだった。
恐れることはない。
目を焼かれることもない。
いずれにせよ、そらすべきではなかった。
この冷たい雨も、夜更けには引いてしまうのだから。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:名無しNIPPER[sage saga]
2015/04/05(日) 18:09:22.46 ID:lE2tgw5So
遠くに降り続く雨音を言い訳に、
身体に馴染んだ掛け布団のなかでまどろんでいた。
明日のことさえ忘れるほど、その部屋は時が止まってみえた。
3:名無しNIPPER[sage saga]
2015/04/05(日) 18:09:49.05 ID:lE2tgw5So
クローゼットの一角を私の部屋着が占めることに、
ことりのお母さんですら、
不思議に思わなくなって久しい。
4:名無しNIPPER[sage saga]
2015/04/05(日) 18:10:15.75 ID:lE2tgw5So
雨音にまぎれて階下で甲高い笑い声が聞こえる。
ことりのお母さんはもう帰っていたらしい。
昔なじみの同級生と語らう時の、少し子供じみた話し方。
46Res/29.88 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。