14: ◆Freege5emM[saga]
2015/04/06(月) 22:43:28.17 ID:Busjx15yo
●17
また別の日、あれは平日のレッスン上がりの話だったと思います。
ほたるちゃんの制服が、今どき珍しいぐらいシックな濃い紺色のセーラーで、
それが彼女の色白で赤らんだ肌に映えていたのをよく覚えているからです。
業者さんが、その日の朝に掃除していった事務所の仮眠室で、
照明を落として薄暗くした中に、ベッドの上にほたるちゃんを転がします。
『制服がしわになっちゃいます』と小さく抗弁されましたが、
かといって下着姿になるのはためらわれるようです。
ほたるちゃんは俯いたままくちびるをきゅっとつぐんでいます。
仰向けに横たえられた身体の、まずは濃紺のセーラー服を肌蹴させて、
レッスンの余韻もホカホカしたほたるちゃんの細いウエストに手を伸ばします。
ほたるちゃんは現役のアイドルですから、肌はとてもきれいなのですが、
ファンの方々に見せるグラビア写真と比べると、今の素肌は隙があります。
指先で感じるざらつきは、レッスンのときに肌に写ってしまったジャージの繊維の跡でしょうか。
いつ誰かのプロデューサーさんが入ってくるかもしれないこの部屋だと、
ほたるちゃんの緊張が細い肉付きからびんびんとにじみ出ています。
またこの線の細さも、今後中学を卒業して、高校生になって、とか進んでいくと、
もう少し丸みを帯びて女らしさを増していくのでしょうか。今のほたるちゃんはまだ女の子ですね。
しゅるり、とスカーフを抜いて、セーラー服の襟をくつろげます。
胸から腹にかけての、うぞうぞと落ち着かない気分は、鎖骨の間や首筋に浮き上がります。
ほたるちゃんみたいにスリムだと、肌の下の血肉が近いんですよね。
「ほたるちゃん。キス、してもいいですか?」
私は、ほたるちゃんの胸元から首を逸らして彼女の顔を見上げます。
言葉で聞くだけ聞いてみますが、ほたるちゃんが頷くのは待ちません。
なめらかな輪郭線を描くあごに指を添えて、こちらから目を離せないようにして、
私の動きをうかがうように下げられた眉と目尻を、
それと心なしか潤みを宿した瞳をしっかりと見つめます。
「しちゃいますよ? 私、ほたるちゃんとキスするの、好きなんですから」
ほたるちゃんは、うんともイヤとも言えません。
それは口をつぐんだままだから、というだけではなく、目でもそう言えないんです。
イヤと言ってしまったら、今までの私とほたるちゃんの関係は何だったのでしょう?
そんな簡単にかなぐり捨てられる付き合いは、してないですから。
「それでは、失礼致しますね」
まずは上と下のくちびるを重ね、軽くすり合わせます。
柔らかく反発してくる粘膜は、こんなに小さいのに私たちの理性を狂わせてしまいます。
また肌を撫でてくるほたるちゃんの吐息が、くすぐったくも気持ちいいです。
唾液をたっぷりまぶした舌先で、ほたるちゃんのくちびるの間をいたずらしてあげます。
歯列に触れたり、くちびると歯の間をくすぐったりすると、
口内どころか、喉奥の気道や肺で右往左往する呼吸の乱れに届きそうです。
一度、くちびるを離します。まだ糸を引くほど唾液べたべたではありません。
キスを中断するのは惜しいですが、こうして顔を少し離さないと――
「ほたるちゃん、少しやり方を覚えてくれたんですか? 嬉しいですね♪」
――こうやって、羞恥で真っ赤になるほたるちゃんを見落としてしまいます。
始めのうちは、キスをしながらだと呼吸が続けられなかったほたるちゃんも、
何度も繰り返している内に、くちびるを触れ合わせたままの時間が長くなってきました。
こういう成長に気づいた時の幸福感はたまらないですね。
「ほたるちゃんとのキスは、とっても素敵ですから、クセになっちゃいそうです♪」
ほたるちゃんは、何か言いたげにくちびるをぱくぱくさせましたが、
声が音となって溢れだす前に、私は彼女のそれを自分のくちびるで塞ぎました。
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