27: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2015/04/09(木) 09:49:39.32 ID:Pr42CGvHO
「事務の『高垣』さん、これはこれはおつかれさまです。今日はPさんと営業ですか?」
「はい。今日は専属アシスタントです」
楓さんは先ほどからまったく、笑顔を崩さない。
「いつもPが、お世話になっております」
そう言って彼女は、深々とお辞儀をする。
実に堂に入ってるというか、プロ事務員の応対だ。少なくとも思いつきでできるようなにわか、じゃない。
「いやいや。『Pさん』のおかげでうちの番組も好調をキープしてるし、ありがたいですよ」
「ありがとうございます」
すっかり楓さんは、仕事モードのスイッチが入っている。
「そうそう、主役の高垣さんにもよろしくお伝えくださいな。『事務の高垣』さん?」
ディレクターがそう言うと、楓さんは笑みを崩さずこう言うのだ。
「承りました。必ずや『高垣に』申し伝えます」
ディレクターは苦笑いした。
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