過去ログ - ABE NANA Z〜アイカツの「F」〜
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30: ◆2YxvakPABs[saga sage]
2015/04/10(金) 22:52:53.84 ID:N8MCYESO0
「おや、そろそろ本当に時間のようです」

 気が付くと、フリーザの体の大半は消え、体も全体的に薄くなっていた。
 菜々は、フリーザとの別れを悟り、今まで誤魔化していた気持ちをぶつけた。

「ま、まだ育成期間は終わってませんよ! あと1日残っています! それに、アイドルはまだまだこんなものじゃないんですよ! まだ経験していないこともたくさんあります! ステージだって、頑張ればきっと、もっと大きな舞台に立てるんですよ! だから、消えないでください、フリーザさん!」

 それを聞いたフリーザは満足そうに笑った。
 そして、菜々にも笑うように言った。

「アイドルは常に笑顔なんでしょう?」

 最初に会った日に、菜々がフリーザに言った言葉だ。
 自分が言った手前、菜々は悲しい気持ちを抑えてぎこちなくも笑った。

「ホッホッホ、死ぬ間際の夢にしては、実にいい時間でした。菜々さん、貴方と過ごした時間、悪くありませんでしたよ」

「な、ナナも……です」

「このタイミングでタイムリミットが来たことを思うと、私は貴方出会い、貴方と一緒にアイドル活動するためにここに来たんでしょうね。もっとも、あまり時間は許されなかったようですが」

「……」

「貴方ならきっと、私が見たアニメのように、大きな舞台に立つ日が必ず訪れるでしょう……でなければ、この星を破壊しに来ますよ?」

「ははっ……だったら、ナナ、この星のためにも頑張っちゃわないといけませんね」

「えぇ、頑張ってください。ホッホッホッホッホ、こうして人を応援するのは、最初で最後ですよ」

「……っ! フリッ――」

 パッと、目の前が淡く光ったかと思うと、もうそこにフリーザはいなかった。
 どうやら完全に消えてしまったらしい。
 恐る恐るフリーザがいた所に手を伸ばすが、その手には何の感触もない。そこで、本当に消えてしまったことを悟った。

 菜々はステージ裏の天井を見た。
 この天井の向こうの空の先にある宇宙。そのずっとずっと先の、宇宙の先の宇宙。そこから、フリーザは菜々の事を見ているのだろうか。
 濃い6日間だった。ずっと、フリーザに振り回されっぱなしだったなと、菜々は涙を拭って笑った。



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