過去ログ - 曙「素直になれない」
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15:名無しNIPPER
2015/04/11(土) 22:05:21.13 ID:gC6OIYV/0
ショッピングモールにつくと、陽炎たっての希望で服屋にむかった。

「本当にここはいるわけ?」

甘め、というのだろうか。店内はフリルの付いた服、ピンクや赤のかわいらしいファンシーな服でいっぱいである。
以下略



16:名無しNIPPER
2015/04/11(土) 22:05:50.31 ID:gC6OIYV/0
「あんたに似合うと思うの!」

抗議の言葉を、曙は陽炎の手の温かい温度に遮られた。ドキッととしながらも、ほんのちょっと、気付かれないギリギリまで力を入れて握り返し、曙は陽炎に引っ張られ店内へと入っていく。



17:名無しNIPPER
2015/04/11(土) 22:06:16.85 ID:gC6OIYV/0
疲れた…買い物がここまで疲れるものだとは知らなかった。何十着と陽炎に着せ替え人形のように扱われ、最後には普段のように悪態をつく元気もなくなっていた。

反対に、陽炎はどこかつやつやとしている。



18:名無しNIPPER
2015/04/11(土) 22:06:45.77 ID:gC6OIYV/0
「いやーいい買い物ができたわねー」

大きな袋をもってご満悦である。

「そういえばあんたあたしに試着させた以外にも何着かかってたわよね。それ自分の分?」
以下略



19:名無しNIPPER
2015/04/11(土) 22:07:15.34 ID:gC6OIYV/0
「ほんっと仲が良くてよろしいことね」

「14駆逐隊の皆が仲間なら、あの子は家族みたいなもんだから」

仲間と、家族か…で、あんたはどっちが大事なの?
以下略



20:名無しNIPPER
2015/04/11(土) 22:07:45.63 ID:gC6OIYV/0
そのあとも楽しい時間を過ごした。感動系の映画で思わず泣いてしまったことを陽炎にからかわれたり、ペットショップで犬や猫を見て癒された。



21:名無しNIPPER
2015/04/11(土) 22:08:15.91 ID:gC6OIYV/0
駅を降り、鎮守府へ戻るときも曙は上機嫌だった。緊張はしたけれど、陽炎と一日過ごせてとてもうれしかった。きっと、陽炎だってそう思ってくれているはずだ。

「ね、ねえ」

「ん?なーに曙?」
以下略



22:名無しNIPPER
2015/04/11(土) 22:08:45.71 ID:gC6OIYV/0
「前に不知火と来た時はね、ちょうど那珂ちゃんが来てたのよ!それで特設ステージでライブやってて、不知火とすごく盛り上がってね、それでね…」

「…なによそれ」

思った以上に大きい声が出た。
以下略



23:名無しNIPPER
2015/04/11(土) 22:09:15.76 ID:gC6OIYV/0
どのくらい走ったかわからない。曙はその場に膝を抱えて座り込んだ。

「馬っ鹿みたい…あたしだけ舞い上がっちゃって…」

自分だけが舞い上がってたのだ。陽炎に一人だけ誘われて、自分が陽炎の特別になったつもりだった。それでも、陽炎の心にはいつも不知火がいたのだ。
以下略



24:名無しNIPPER
2015/04/11(土) 22:09:44.39 ID:gC6OIYV/0
どれくらいたっただろうか。突然、温かい感触が曙を包んだ。知っている温かさだった。

「…ごめんね。別にあんたと不知火を比べていったわけじゃないのよ」

「うっ…ひぐっ…うるさいクソ陽炎っ」
以下略



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