過去ログ - 乃々「ここ、どこなんですか……」
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36:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:44:24.06 ID:gs2y2Pp50
乃々「……悪い狼は、もりくぼが退治しますけど」
ツアーでの自分の役の台詞を呟きながら、落ち着いた様子でゲールマンの銃に10発の水銀弾を込めていた乃々は、聖職者の獣が
振り向いた瞬間引き金を引き、その頭部に向けてすさまじい威力の銃撃を浴びせる。
聖職者の獣「GYOOOOAAAGAA!?」
角が吹き飛ぶほどの衝撃が頭部を貫き、聖職者の獣はこの戦闘で最後となる頭を垂れる形での膝をつく状態になる。垂れてきた
頭を見つめた乃々は、ガスコインと同じく頭部に腕を捩じ込もうとして……やはりそれは気持ち悪いと右手に持った獣狩りの斧を
深々と獣に突き刺した。
聖職者の獣「GA……」
突き刺した斧を引き抜いた瞬間、聖職者の獣は大量の血飛沫を乃々に浴びせながらその姿が溶けていき、まるで最初から
獣などいなかったかのように死体も残さず消滅してくのだった。
ガスコイン「――……倒しちまいやがった……犬も殺すのがやっとだったやつが、聖職者の獣を……」
聖職者の獣のような巨大な敵との闘いにおいて、相手がどれだけ瀕死であろうと一瞬の油断、慢心が死につながる。そんな
場面に初めて遭遇したであろうはずの少女が、今は浴びた血に悦んだ表情を浮かべるまでに成長した。
だが、その力の付け方ではいずれ道を踏み外す。それを嫌というほど知っているガスコインは、輸血液を使ってなんとか
起き上がれるまでに回復すると、未だに聖職者の獣が消え去った地点で立ったままの乃々を呼び寄せた。
乃々「ガスコインさん、身体は大丈夫なんですか……?」
ガスコイン「ああ、なんとかな。それよりお前、そろそろ帰れ。お前みたいな奴はこれ以上ここに居ては駄目だ」
乃々「え、で、でも」
渋る乃々に分からせるように、ガスコインは大橋にいつの間にか現れた物を指さした。それは乃々がこのヤーナム市街に
最初に現れた時に見ていたのと同じような灯りであった。
乃々「あ……灯り……」
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