過去ログ - めだかと善吉の千夜一夜物語
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40:名無しNIPPER[saga]
2015/04/15(水) 02:17:56.69 ID:oFYPZjWj0
「ぱっぱっぱっ、真黒くんはそちらに着目したのですか。私は別の人物に注目しましたよ」

「ほほう。ぜひお聞かせ願いたい。舵樹くん」

「鶴喰鴎くんですよ。不知火翁。
孤独を忌み嫌いつつ、孤独を楽しむ『ひとりぼっちの誕生日』。
異常性と過負荷を同時に使いこなせる矛盾の男。
彼のスタイルに違和感を覚えませんか?」

「鶴喰鴎くんは、『挑発使い』のスタイルでしたか。
挑発のスタイルで行動を限定し、過負荷で足を引っ張り、回転の異常性を使って攻撃する。
これが『鴎システム』の正体でしたな」

「スタイルの肝は、真黒くんの言うとおり共感能力なのでしょう。
そうであるとすれば、
例えばコミュニケーションの取れない生まれたばかりの赤ん坊には効果がないでしょう。
同様に聞く耳を持たない相手、怒って我を忘れている相手にも恐らく効果がない。
愛すべき我が娘めだかちゃんは『乱神モード』で鶴喰鴎くんの撃退をしたそうですが、
素晴らしい判断力だったと思います」

黒神舵樹の言葉に不知火袴は深くうなずく。

「ふむ、分かりました。
挑発のスタイルは相手を怒らせるものなのに、
逆上するほどとなるとそのスタイルの効果はなくなってしまうということですか。
自身のスタイルを否定するようなスタイル、
矛盾とはいえないまでも使いどころが難しいですね」

「あるいはスタイルそのものを無効化するようなスタイルとも言えますね。
鶴喰鴎くん、さすがは『彼』の息子と言ったところでしょうか。
私の目には、めだかちゃんのような完全な人間よりも、
球磨川禊くんのような負完全な人間よりも、
矛盾を抱えながら生きる鶴喰鴎くんのような人間のほうがよほど人間らしいと映りますがね。
彼がこれから何を選び、誰と交わり、どう生きていくのか。楽しみでなりませんね」

<完>



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