過去ログ - 零崎人識「魔法少女?」零崎双識「そうともさ」
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5:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 04:10:58.59 ID:eEIZbWyTO
「どこだよ、ここ」

目の前に広がるのは見る限りの瓦礫の山。
そしてそれをいそいそと片付ける人の姿だった。

「見滝原」

兄貴はタバコをふかしながらそう言った。

「私の憧れ、哀川潤も訪れた事のある魔法少女の住む街だ」

おいおい。
勘弁してくれよ。
場所を聞いたときはどんな田舎だろうか、と思って。
少しは覚悟していたが。
まさか瓦礫の山が目の前に広がっているとは思わなかったぜ。
何これ世紀末?

「街ってかこれただの荒地だろ」

「なにがどーなったらこうなんだよ」

「なんでも最近大きな嵐が通ってしまったらしくてね」

「その影響さ」

へぇ。
しかしまぁこれだけの人がよく動くもんだ。
目をキラキラさせながら皆が皆弱音も吐かずに片付けてやがる。
殺してぇ。
殺人に意味はないけれど。
人の形を見てしまうと殺せそうだと思ってしまう。
そんな零崎としての性が。
少しだけ嫌になっちまう、そんな光景だな。

「さて、手伝うか」

「…っておいおい」

勘弁してくれ。
こんな奴らと一緒に働けるか。
俺は別の所に行くからな!
…。
なんか俺すぐに死にそうだな。

「人識はどこか別の場所に居てくれていいよ」

「少し歩けば壊れていない街もあるだろうしね」

「そうするよ」

言われなくたってそうしようと思っていたところだしな。
なんか甘いもんでも食いたい気分だ。
どこかにいいクレープ屋でもないかな。
そんなことを考えながら俺は嘘臭い笑顔を浮かべる兄貴から離れていったのだった。


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