過去ログ - 恭子「宮永を監禁してもうた……」
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2015/04/16(木) 20:26:32.43 ID:hi99+Ut40
 咲に凭れかかる形になった恭子の鼓動がばくばくと音を立てる。 
  
 自分の身体に咲が密着している。 
 乾ききった喉にごくりと生唾を飲み込んだ。 
  
15:名無しNIPPER[sage saga]
2015/04/16(木) 20:29:59.21 ID:vwmd6cu00
 長野某所 
 ???「(キュピーン!)咲さんに危険が迫っています!!」 
  
 東京某所 
 ???「(ピキーン!)…咲が危ない」ギュルギュルギュル 
16:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 20:31:40.16 ID:hi99+Ut40
 手足が重たい。 
 咲は閉じていた目をうっすらと開けた。 
  
 薄暗い視界に見慣れない棚が見える。 
 少し視線をずらすとベッドの脚らしきものが見えた。 
17:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 20:36:52.90 ID:hi99+Ut40
 時間がたつにつれ段々と記憶が鮮明になっていく。 
 確か、父の出張先から帰る際、恭子と出会って彼女の家に招待されたはず。 
  
 そこで出された紅茶を一口飲んだ途端、 
 急激に意識が薄れていって…… 
18:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 20:42:40.48 ID:hi99+Ut40
 聞こえてきた声に、咲は息を飲み込んだ。 
 近づいてくる足音。 
 手を伸ばされた気配に身体がぎゅっと縮こまる。 
  
 咲(誰か助けてっ!!) 
19:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 20:49:29.20 ID:hi99+Ut40
 恭子「かんにんな……こうせな静かにしてくれへんやろ」 
  
 そう呟きながら、咲の身体を抱き上げてベッドの上に乗せた。 
 スプリングの軋む音が静けさの中に響く。 
  
20:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 20:53:09.48 ID:hi99+Ut40
 咲「ぅっ!!」 
  
 そして再び部屋に頬を打つ音が響いた。 
 じんじんと広がる痛み。切れた咲の口元に赤い血が滲む。 
  
21:名無しNIPPER[sage]
2015/04/16(木) 20:57:47.58 ID:O4MusVi9O
 ドキドキする 
22:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 20:57:55.47 ID:hi99+Ut40
 親指で優しく傷を撫でられる。 
 戸惑う咲の目に、恭子の済まなそうな表情が映る。 
  
 咲(どうして……) 
  
23:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 21:04:25.15 ID:hi99+Ut40
 咲(え……?末原さんが、私を好き……?) 
  
 沸いてきた疑問は、頬に感じる冷たい刃物の感触によってすぐにかき消される。 
  
 咲「あ、あのっ……私、悪いんですけど……」 
24:名無しNIPPER[saga]
2015/04/16(木) 21:10:10.56 ID:hi99+Ut40
 恭子「やるだけで満足できるんなら、あんたが気失ってる時とっくにやっとるわ」 
  
 小さく呟いた恭子は振り返り、咲の頬を撫でた。 
 ぞっとするほどの優しい手つきだった。 
  
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