過去ログ - インデックス「――――――あなたと、私」
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10:名無しNIPPER[saga]
2015/04/20(月) 00:07:26.36 ID:YJZuZ5vJ0
そして実際に、インデックスの体を血が上り始めた。
部屋中に流れていた血が全てインデックスを呑み込もうとしているかのように。
悲鳴をあげる。だが血は止まらずそのまま頭までを呑み込んだ。
そんな状態でインデックスは必死に声にならない声を張り上げた。

「私は、私なんだよっ!!」

気が付くとインデックスを呑み込んでいた血は全て消えてなくなっていた。
それどころか部屋全てからまるで初めからなかったかのように消滅し、普通の部屋へと戻っていた。

「私、は……」

インデックスは悔いるように言って、ドアを開けて部屋を出る。
しかしその先は暗い廊下ではなく、違う部屋だった。
正方形の巨大な部屋の中には壁一面に絵画が飾りつけられていた。

「こんなにたくさん……。この絵は……?」

一枚目の絵は刀身の折れた刀が地面に突き刺さっている絵だった。
絵の下に記されたタイトルは『守られぬもの』。

二枚目はサルバドール=ダリの作品のように全てがぐにゃぐにゃと歪んでいる絵だった。
記されたタイトルは『代償』。

三枚目は本を読んでいる全裸の女と、それを見つめているもう一人の絵だった。
記されたタイトルは『犠牲と階』。

四枚目は何本もの縄で首を括って自殺している絵だった。
記されたタイトルは『退屈な歓迎会と旅立ち』。


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