過去ログ - インデックス「――――――あなたと、私」
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9:名無しNIPPER[saga]
2015/04/20(月) 00:06:07.18 ID:YJZuZ5vJ0
『献身的な子羊は』

短いが覚えのある一文だった。
インデックスは引き継ぐようにしてその続きを口にする。

「強者の知恵を守る」

直後にドサッ、と羊の死体が床へと落下した。
そのまま床へと溶けていくように、沈んでいくように死体が消えていく。
残されたその血が文字を浮かび上がらせた。

『False』

だがそれもすぐに消えると、羊の血は意思を持ったかのように部屋中を流れ始めた。
人間の体を走る血管のように床、壁、天井を問わず血が走る。
インデックスが慌てて部屋を出ようとしてノブをがちゃがちゃと回すが、ドアは決して開かなかった。

「あ、開かない……!?」

仕方なくインデックスが振り返ると、ドアのある壁を除いた三面の壁に血で描かれた絵が浮かび上がっていた。
全く上手なものではなく、子供の落書きのような大きさもバランスも全てが不均等なもの。

それらの絵はパラパラ漫画のアニメーションのように左側の壁から正面、右側の壁へと繋がっている。
左側の壁にはのっぺらぼうのインデックスと一人の少年が浮かび上がっていた。
正面には同じくのっぺらぼうのインデックスが浮かんでいるが、その全身を足元から羊の血が侵食するように上ってきていた。
右側にはインデックスと一人の少年が並んで笑っていた。


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