2:下品 ◆ll6J2md5hg[saga sage]
2015/04/25(土) 22:23:57.05 ID:sxr2cup/0
夕立が去ったアスファルトの香りが初夏の街道を満たす
日は頭上に上がり雨の残党の始末に追われる
仕事に追われているのは太陽だけでない
3:下品 ◆ll6J2md5hg[saga sage]
2015/04/25(土) 22:24:33.09 ID:sxr2cup/0
同僚には何かと心配をされたが、何の変哲もない凡ミスというやつである
お前が仕事でミスを犯すとは、と司令官にも驚かれた程に、彼女は
自分の仕事に余念がなかった
4:下品 ◆ll6J2md5hg[saga sage]
2015/04/25(土) 22:25:11.37 ID:sxr2cup/0
赤城が属する鎮守府はその先駆けのような場所である
艦娘を一般の教育機関、または研究機関に通わせるなど
それぞれの進路に合わせた生活を送らせている
5:下品 ◆ll6J2md5hg[saga sage]
2015/04/25(土) 22:25:56.28 ID:sxr2cup/0
もしかしたらと、赤城は万年筆の動きを止めた
自分は追いつめられているのではないか
そう思ってしまった。いや、無意識にそんなことを考えていたのかも知れない
6:下品 ◆ll6J2md5hg[saga sage]
2015/04/25(土) 22:26:34.26 ID:sxr2cup/0
一度決めたことは徹底的に貫く、彼女らしい選択であった
その選択に相棒の固い決意と幸せを感じ取った赤城に残っていたのは
祝福と、小さな孤独であった
7:下品 ◆ll6J2md5hg[saga sage]
2015/04/25(土) 22:27:24.30 ID:sxr2cup/0
赤城「ダメね。疲れてるわ」
ちょっとした自己嫌悪に陥るが
寂しくなったら逢いに行けばよいだけの話で
8:下品 ◆ll6J2md5hg[saga sage]
2015/04/25(土) 22:28:05.59 ID:sxr2cup/0
午後九時
夜中に彼女が辿り着いた場所は、定食屋であった
若者が好みそうな装飾豊かな色彩は見当たらず
9:下品 ◆ll6J2md5hg[saga sage]
2015/04/25(土) 22:28:47.74 ID:sxr2cup/0
赤城「こんばんはー」
店主「いらっしゃい」
10:下品 ◆ll6J2md5hg[saga sage]
2015/04/25(土) 22:29:34.84 ID:sxr2cup/0
今日は何が出るのだろう?
赤城が頼むメニューはすでに決まっている
『日替わり定食』
定食屋の醍醐味である
11:下品 ◆ll6J2md5hg[saga sage]
2015/04/25(土) 22:30:15.87 ID:sxr2cup/0
店主「どうか、したんですか」
今日は妙に鉄仮面だな
店主は赤城の顔を見た途端にそう思っていた
12:下品 ◆ll6J2md5hg[saga sage]
2015/04/25(土) 22:31:05.11 ID:sxr2cup/0
赤城「えっ」
完全に意表を突かれた投げかけであった
そこまで感情を表にだしていただろうか
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