過去ログ - 艦娘という存在
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6:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:34:41.17 ID:eM9XkrPr0
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 僕は幼馴染の田中茂(タナカシゲル)と共に、電車に乗っていた。
 行き先は防衛省。
以下略



7:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:35:15.63 ID:eM9XkrPr0
 「本日はお忙しい中、ありがとうございました。担当の山野と申します」

 防衛省とあって、迷彩服を着たのムキムキな人に会うと思っていたが、実際、山野さんはスーツ姿の体格の良い男性だった。

 山野さんは挨拶を終えると、「これからのことは他言無用で」との前置きの上、僕らの前に書類を置いた。
以下略



8:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:36:10.60 ID:eM9XkrPr0
 数か月前、日本海に謎の生き物『深海棲艦』が現れた。
 人間に近い知能を持つと予想され、火器を用いて、人間を攻撃してくる。

 一個体が単独で攻撃を仕掛けてくるため非常に小回りがきき、既存の大型の艦での攻撃はほぼ不可能だった。

以下略



9:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:36:48.38 ID:eM9XkrPr0
 そうして計画されたのが、『艦隊プロジェクト』。
 クローンヒト型生物を大量に製造し、『艦隊』を組ませ、海上で深海棲艦と戦わせようとするプロジェクトだった。

 現在、陸上・海上・航空自衛隊が一丸となって深海棲艦の内地への侵入を防いでいるという。その間、僕らは艦隊プロジェクトを進める。
 僕はクローン技術の確立を、シゲルは『人工子宮』の技術の確立を担当した。
以下略



10:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:37:59.16 ID:eM9XkrPr0
 私が着任した翌日、早くもA鎮守府で初めての出撃が行われる。
 艦娘たちは皆、『艦娘養成施設』で、ある程度の実技訓練は受けているらしいが、不安だ。
 昨日、出撃する駆逐艦と航空母艦の実力を見たのだが、そもそも初めての深海棲艦との会敵である。あてにはできない。

 「――以上。無事を祈る」
以下略



11:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:39:12.95 ID:eM9XkrPr0
 「敵艦は全艦轟沈。私と吹雪が小破をしました。以上が報告です」

 「ご苦労。次に備えてくれ」

 退出の際に全員が「失礼しました」と言った後に、再び執務室が静かになる。
以下略



12:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:40:04.00 ID:eM9XkrPr0
 第一艦隊の旗艦には、私の秘書をやってもらうことにしている。強いて言えば『秘書艦』だ。
 今日は電がやってくれている。

 提督の執務は相当に大変で、作戦の考案、戦果の艦娘別のまとめ、上への報告、情報のまとめ、などなど、多岐にわたる。
 ほとんどのものは秘書艦と分配してやっているが、一つ、私一人でやらなくてはならないものがある。
以下略



13:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:40:50.78 ID:eM9XkrPr0
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 コウノトリプロジェクト、人工子宮の研究は中止となった。
 専門家として最初から分かっていたことではあった、課題が多すぎた。
以下略



14:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:42:21.43 ID:eM9XkrPr0
 そして、一人の試験個体が完成した。
 遺伝子操作を加え、筋力、生命力を高く、また、発育速度は非常に速い。そんな男子が生まれた。
 出産するとすぐ、我々研究者の元へと送られた。生まれた直後は体の機能に何の欠点もなく、健康体だった。

 2か月ほどで、成人ほどの大きさとなった。全てが順調だった。
以下略



15:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:43:04.36 ID:eM9XkrPr0
 最初は上官としての威厳を示すために、堅いキャラを演じていた。
 しかし艦娘たちと濃厚な時間を過ごすとともに、私の仮面ははがれてくる。
 私の生来フランクな性格が、艦娘に伝わっていた。気づけば、A鎮守府は戦場に似つかわしい、ゆるい鎮守府となっていた。

 そんな状況でも艦娘たちは私を慕ってくれ、また真剣に戦ってくれた。
以下略



16:名無しNIPPER[ ]
2015/04/26(日) 20:45:50.09 ID:eM9XkrPr0

 艦娘『曙』が旗艦を務める第二艦隊。第一艦隊は現在、遠征、シーレーンの監視に行っているのだ。

 「潮の砲撃が命中、轟沈!」

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