84:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/06(水) 21:37:00.03 ID:whIgJxdXo
真姫「その猫は……その」
海未「どうしました?」
真姫「風邪気味の猫だったらしくて……」
海未「はい?」
絵里「信じ難いことだけど、実際に海未は猫に変身しているんだから、続きを聞いてみて」
海未「は、はい。……すいません、ちゃんと聞きます」
真姫「……うん。……それで、その風邪気味の猫が、足を滑らせて泉に落ちちゃったらしいの」
海未「……!」
真姫「猫は溺れてしまったけど、命からがら泉から這い上がった」
海未「それは良かったです……」
真姫「風邪も治って、元気にその土地を後にした猫だけど……」
海未「だけど……?」ゴクリ
真姫「泉はその不思議な性質によって、呪いを残すことになった」
海未「それが……『くしゃみをすると猫になるという呪い』」
真姫「……そう」
海未「その泉はどこにあるのですか……!?」
絵里「分からないの」
海未「え……?」
絵里「この情報を見つけたのも偶然というか、幸運だったからで……日本で言う都市伝説のようなものだから」
海未「……ですが、おおよその特定は出来るはずでは?」
真姫「ううん、外国を旅している人がそう言った話を耳にしたって程度で……他には見つからなかったのよ」
海未「……」
絵里「現実的な問題として、その泉が世に出てしまったら大変なことになるじゃない?」
海未「……はい」
絵里「だから、事実は伏せられていると思うのね」
海未「それでは、その情報はどこから得たのですか?」
絵里「私が見ているブログからよ。
たまたま検索をかけたらその人が書いた物に行き着いたってわけ」
海未「で、ではその人に……」
絵里「えぇ、どこの国なのか聞いてみて、返信を待っているところだから」
真姫「でも……外国の泉だったとして、どうやってそこまで行くつもり?」
海未「それは……」
絵里「その問題は別として、今はただ待っていましょう」
海未「……」
真姫「あの陶器を私達の手で片付けてしまったのは、悔しい気がする」
海未「仕方のないことです。……といいますか、結局のところ、真姫に知られるのなら、
あの時に変身を解いて陶器を守ればよかったのです」
絵里「それは結果論よ。時間は悔やんでも戻ってくれないわ」
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