過去ログ - 扶桑「私たちに、沈めとおっしゃるのですか?」 提督「そうだ」
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160: ◆bBUdJHUgklsz[saga]
2015/07/25(土) 00:52:06.02 ID:mNNgXXBS0


 いつだっただろうか。
 夕日に染まる美しい海を、ゆっくりと眺めていた。
 優しく頬を撫でる風と、心落ち着く磯の香が、眺めるだけの時間に優雅ささえ感じさせた


 この海を、少し沖に進めば、そこは激しい戦場となるのに。
 その場だけは、穏やかに波音を立てる。
  
 磯風に揺れる髪を押さえながら、隣に座る者が語る言葉に耳を傾けた。
 それが楽しくて、思わずクスクスと笑いが漏れる。
 子供のように無邪気な笑顔で、時に可笑しな冗談も交えながら。
 この語らいの時間が、愛しく感じた。いつまでも、ずっとこの時間が続けばいいのに、と


 

 ――この海を、争いのない平和な海にしたいんだ……


 男が語るその言葉に。
 思わず、口をつぐんだ。
 

 あれは、いつのことだっただろうか。
 あの時、自分はいったい何を言いたかったのだろう。
 あの時、自分はどんな眼で、彼を見ていたのだろう。 




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