9:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/11(月) 23:29:56.28 ID:Gk/WojOoo
「ナナはとっくに準備していたんですけど」
「それならそうと言ってくれれば」
「……もう、いいです」
プロデューサーさんはいつもこうだ。
彼の手を見ると、左手の指で銀色がグラグラとしていた。あの指輪はサイズが合っていない。
社用車へ乗り込むと、いの一番に小言が名乗りを上げた。
「今日は、大事なオーディションの日なのに」
「はい、分かってます」
「分かってないじゃないですか」
「さっきのこと?」
「……もっと、真剣になってください」私はぎゅっと服の袖を掴んだ。
「僕だって、ふざけているわけじゃないですよ」彼は口を尖らせた。
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