21:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/12(火) 07:44:41.46 ID:PyKvkZDTo
ヒッキーはいろんな依頼に対して、屁理屈みたいなよくわかんないこと言って、わけわかんないこともたくさんやって…。
あたしには真似の出来ない方法で、ヒッキー自身が傷だらけになりながら問題を解決してた。
そんなヒッキーを見るのはとても辛かった。けどあたしには何もできなかった。見ているだけだった。
22:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/12(火) 07:45:40.15 ID:PyKvkZDTo
そんな奉仕部がなくなっちゃうかもしれない。そう思ったのは生徒会長選挙の時。
今度こそあたしもちゃんとやらなきゃと思った。
ゆきのんが生徒会長になったら奉仕部はきっとなくなる。
23:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/12(火) 07:46:25.91 ID:PyKvkZDTo
ヒッキーが守ってくれたのは嬉しかった。
でもあたしはまた、何もできなかった。
そしてそれがきっかけで、奉仕部はあたしにとって安心できる場所じゃなくなってしまった。
24:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/12(火) 07:47:15.42 ID:PyKvkZDTo
もうどうしようもなくなるぐらい奉仕部の空気が冷たくなった頃、ヒッキーが来て一つの依頼をした。
本物が欲しい。
それはたぶん、初めてのヒッキーの本当の願いだった。
25:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/12(火) 07:48:03.13 ID:PyKvkZDTo
でも、あたしもゆきのんとあのままは嫌だった。
本物とか偽者とかよくわかんなかったけど、ゆきのんとまた前みたいに戻りたいって気持ちをぶつけた。
ヒッキーの気持ちは、あたしにも、ゆきのんにもちゃんと届いた。
26:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/12(火) 07:49:17.08 ID:PyKvkZDTo
その後ヒッキーから湯飲みのお礼ってことで、あたしとゆきのんがクリスマスプレゼントを貰った後、ゆきのんとこんな話をした。
「シュシュかー、ヒッキーも可愛いの選んでくれたもんだねー」
「そうね、仕方がないから大事にしてあげるわ」
27:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/12(火) 07:50:49.74 ID:PyKvkZDTo
「彼が……比企谷君が、自分で考えて選んでくれた、というのが重要なのだと思うわ……」
「そっか……そうだね」
ゆきのんはとても穏やかで、嬉しそうな顔をしてた。
28:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/12(火) 07:52:10.15 ID:PyKvkZDTo
☆☆☆
あたしはこれからどうするべきなんだろう。
29:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/12(火) 07:53:23.69 ID:PyKvkZDTo
あたしがそれをいくら望んでも、ヒッキーも、ゆきのんも、きっとあたしを置いて変わっていく。
変わらない関係なんて、きっとない。
ヒッキーが、ゆきのんが、お互い歩み寄っているなら。
30:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/12(火) 07:54:00.50 ID:PyKvkZDTo
ダメだ、こんなんじゃ。しっかりしろ結衣。
あたしはゆきのんのことも大事。きっとゆきのんもそう思ってくれてる。これはあたしの中で確信に近い。
だから、ゆきのんの気持ちの変化をわかりつつもヒッキーに近づこうとする自分に、ちょっとだけ罪悪感と嫌悪感がある。
31:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/12(火) 07:55:00.68 ID:PyKvkZDTo
あたしのここまで 終わり
続きはまたそのうち
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