過去ログ - みく「サイキックと私」
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1:名無しNIPPER
2015/05/24(日) 21:37:05.64 ID:Z0Jxy1SDO
「エスパーユッコ、今日もサイキックの修行ですよ!」

堀裕子は、トップアイドルに、さらに一流のサイキッカーになるために、今日も練習を欠かさない。

「裕子チャン、おはようにゃ」

前川みくは、サイキックの練習をする直前の裕子を見計らったかのように事務所の扉を開け、入ってきた。

「あっ、みくちゃん!おはようございます!
   ……そうだ!みくちゃん!よかったらですね、私の新しいサイキックをみくちゃんで試してみてもいいですか?」

「いいよーどんなサイキックなの?」

いつかは猫アイドルとして世間をにゃんにゃん言わせたいみくではあるが、アイドルデビューへのひたむき想いは強く、また仲間想いだとも評判であった。

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2:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 21:39:37.24 ID:Z0Jxy1SDO
「実は、夢の中で成功したので、やるなら今しかないって思いまして……
 いつものサイキックとはかなり方向性が違うんですが、催眠術、といいますか……他人の意志を操れるんです、多分」

「にゃ!?どういうことなの!?」

以下略



3:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 21:40:28.32 ID:Z0Jxy1SDO
「やらないとわかりませんが、エスパーユッコ、これは成功する気がするんですよ!
 だからみくちゃん、ちょっとだけ協力してください!」

みくには失敗するかもしれない不安と、意志を操るという得体の知れないことに恐怖があったが、やけに自信満々な裕子の様子で信用してしまった。

以下略



4:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 21:43:01.11 ID:Z0Jxy1SDO
そうして、相撲が突っ張りをするかのように、裕子は手を伸ばして平手をみくに向けた。

「むむむー」
裕子は目をつむり、みくに何かを送るような体勢をとった。

以下略



5:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 21:44:09.20 ID:Z0Jxy1SDO
「みくもヒヤッとしたにゃ……」

「ごめんなさい!」

「それは封印したほうがいいかも。裕子チャンには、人を笑顔にするサイキックが一番だよっ」
以下略



6:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 21:45:36.80 ID:Z0Jxy1SDO
それからみくは休憩所に立ち寄り、自動販売機でアイドルやプロデューサーの間で同じみの、赤色の缶の飲み物を買った。

『飲むと一日頑張れる』と評判であった。みくも体の底から、燃えるような力が沸き上がるのを感じた。その調子のままレッスン場へ向かおうと廊下に目をやると、多田李衣菜が通った。

みくと李衣菜は自身の目指すアイドルや音楽のスタイルの違いから、たびたび衝突が起こっていた。共に仕事をするとき以外には、ふとした拍子に口喧嘩へと発展してしまう。
以下略



7:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 21:48:11.23 ID:Z0Jxy1SDO
「李衣菜ちゃんおはようにゃ」

「あっ、みくおはよう」

普段は事務的な挨拶しかしていない二人だがこの日は珍しく、みくは率先して声をかけた。裕子から元気をもらったからだろうか。
以下略



8:名無しNIPPER[sage]
2015/05/24(日) 21:50:57.23 ID:Z0Jxy1SDO
「これがロックなの?みくには全然わかんない。
 みくはポップなやつしか聴かないの」

「ええー!?みくも聴いてみなよーこれとか超ロックじゃん?」

以下略



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