過去ログ - 照「明日もし、あなたか私が壊れても」
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19:名無しNIPPER[saga]
2015/05/25(月) 01:10:46.32 ID:gts+G51j0


その後、私の能力の詳細が具体的に理解出来てきた。

見る力。相手を一瞬で推し量る。鏡を覗き見、打ち手のバックヤードを知る。

打点を上げていく力。上がる度に、打点が上がっていく。

奇しくも、咲とみなもの能力それぞれに似通った能力が私に与えられた。

ただし、これらの能力には条件がある。それが代償だと、当時の私は思っていた。

対戦者を鏡で覗き見、バックヤードを知る能力…照魔鏡。

その情報を得るまでに、何局かを捨てなければならない。

連続して上がり、打点を上げていく能力…連続打点上がり。

全局上がった点以上の打点で上がらないと、暫く上がる事が不可能になる。


はっきり言って、この能力を得てからは殆ど打ち手が相手にならなかった。

いずれの能力も、使えば使うほど精度が増していく。

中学の時は母の意向で大会に出ることは無かったものの

高校では白糸台に入部するや否や、エースを任命される。

トントン拍子で団体戦を優勝し、個人戦も優勝。


…何だ、こんなものだったのか。


こうなってみると、咲やみなもの考えていたことが分からなくもない。

相手にならなすぎて、能力を封じでもしないと勝負にならなかったんでしょう?

でも、私はそれをしない。いついかなる時でも、全力で当たる。

それが、対戦した同卓者にに対する礼儀。

そもそも、この能力は私の想いが具現化したもの。いつも本気で戦わなかった、咲に対する強く、苦い想い。

いついかなる時でも相手が飛ぶまで全力で戦う私に相応しい。そうすることで、私は咲に勝てる気がする。

そう。私は不器用で、それでしか私を見せられないから…。



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