過去ログ - 艦隊これくしょん 〜艦これ〜  Bright:金剛
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248: ◆li7/Wegg1c[saga]
2015/11/05(木) 00:49:00.52 ID:uemN18r20


冷たい潮風が吹く夜の波止場に大井はじっと座っていた。

今の横須賀鎮守府はいても辛いだけだった。誰も味方のいない所なんかにいるよりは、寒いこの場にいたほうがまだマシだった。

「大井さん、その格好だと風邪ひいちゃいますよ」

その時、誰かが声をかけてきた。如月と睦月だった。

大井は返事をしなかった。こんな何考えてるのかわかんない小娘達の話なんか聞きたくない。

「元気を出してください、北上さんならだいじょうぶです!」

「そうですよ。北上さん、きっと帰って来ますよ」

大井は苛立ってきた。

「貴方達に、北上さんの何が分かるって言うのよ…?」

無責任なこと言わないで、と大井は冷たく返した。

「いいえ、無責任に言ってるわけじゃないですよ」

「私達も姉妹がいなくなったことがあるんです」

「…貴方達も?」

大井はようやく顔をあげた。睦月は黙って頷いた。

「実は、睦月には如月ちゃん以外にも妹が10人もいるんです。

弥生に卯月に望月、水無月に夕月、皐月に三日月と文月、菊月に長月…。みんな個性豊かなんですよ。

甘えん坊な子、いたずら好きな子、いつも眠そうな子に明るい子、生真面目すぎる子もいればクールな子…」

大井は一瞬目眩がした。こんなにゃしぃとかいうへんてこりんな子が、他に10人以上もいるですって…?

「昔、私と睦月ちゃんがみんなを連れて遠征に出かけたことがあったんです。

その時、急な雨で視界が効かなくなって、弥生っていう妹がはぐれてしまって…。

みんなで必死で探しても見つからなくて…。もうだめだ、そう思いました…」

如月は辛そうに言葉を紡いだ。


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