393:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/24(火) 00:02:52.07 ID:YWG0ckye0
瑞鳳さんの顔が悲しみに歪む。
ああ、僕なんかの為にそんな顔をしないでくれ。
でも、それももうすぐ……終わる。
「会ってすぐの君を信用なんか出来なかった。言ってしまえば、モドキはすぐに討たれてしまうと思った。だから君に嘘を吐いた。皆を危険に晒すと知っていながら、自分の目的を果たすためだけに」
瑞鳳さんは顔を伏せ、胸の前にコブシを作る。
表情は解らないが、きっと僕が碌でもない人間と知って、怒りに震えているんだろう。
でも、それでいい。
「自分の目的の為に平気で嘘を吐き、危険に晒す。……そんな冷たい人間なんだよ。僕は。だから」
瑞鳳「違う!!」
僕の声を遮って、瑞鳳さんは顔を上げる。
その瞳にはまた、うっすらと涙が溜まっていた。
彼女のそんな表情に僕は言葉を続けられなくなってしまう。
瑞鳳「……どうして、そんな悲しいこと言うの?」
理由なんていえるはずも無い。
勝手なお節介だ。言ったところで、どうだって……いうんだ。
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