571:名無しNIPPER[sage saga]
2016/03/14(月) 22:22:16.60 ID:psMtSIwx0
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卯月「か……あ……!」
空中に舞い上げられた卯月は、その勢いのまま海に叩きつけられた。
敵の砲撃は彼女に直撃していなかった。
外しようもない距離ではあったが、卯月が敵の左目を抉り取ったことにより、運よく狙いが逸れていた。
しかし敵は戦艦級。放たれる砲撃の威力は凄まじく、卯月の体は軽々と吹き飛ばされた。
叩きつけられた衝撃に口から空気とうめき声が絞り出され、海水が口の中へと侵入する。
卯月「う、ぐっ!」
息つく間もなく第二射が卯月を襲う。
再び狙いが逸れたが、またも彼女は吹き飛ばされ、海へと叩きつけられた。
ゴキリ、と嫌な音が叩きつけられた右肩から響く。激痛が彼女を襲ったがそれに構っていられる余裕はなかった。
二射とも運よく直撃を免れているが、敵がいつまでも誤差を修正しない筈もない。
一刻も早く動かなければらないが、反撃しようにも逃げようにも脱力する体がそれを許さなかった。
時間も打つ手もない。
彼女はもう、敵から与えられる死を待つ事しか出来なかった。
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