94:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/06(月) 00:19:19.90 ID:8Qk0vOMw0
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それから車を走らせること20分。僕たちは基地の外れにやってきていた。
日は傾き、あたりは赤く染めることで、夕刻を示す。もうすぐ宵闇の時間がやってくる。
嫌な時間だ。
瑞鳳「着いた。……ここだよ」
車から降りると、目の前に小さなプレハブ小屋が目の前に立っていた。
最初に工廠の近くに来た時に目に入っていたけど、ここが僕の住処だったんだなぁ。
壁もあるし屋根もある。体を休めるには十分すぎるくらいだな。
ただちょっと仕事場から遠いかな……不満はそれくらいか。
瑞鳳「……ごめんね?こんなところで」
与えられた住処に満足していると、瑞鳳さんが申し訳なさそうに声を掛けてきた。
申し訳なさそうにする彼女が解らなくて思わず首を傾げてしまう。
「え?そうかな」
瑞鳳「いや、だって……こんな物置みたいな所だし。本当は私たちが住んでる所に住んでもらえれば良かったんだけど……。ほら、やっぱり男女同士じゃない?いいって言ってくれる子たちもいたんだけど、ほら……ね?」
キサラギからの配属だし、これくらいが妥当だとは思っていたけど……なるほど。男女のこともあったか。
そういう関係になることは無いだろうし、なるつもりもなかったから失念していた。
「そっか。でも僕はこれで十分だよ。屋根もあるし壁もあるし。気にしなくていい」
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