過去ログ - ニセコイSS「アマザケ」
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14:名無しNIPPER
2015/06/11(木) 00:19:10.59 ID:kmZ4QHJb0
◆その3 羽姉

「こらー楽ちゃん!だめじゃらいの、女の子にひどいことをしちゃー!」
ゆらゆらとおぼつかない足取りでこちらへ向かってくる年下の男の子。
愛しい愛しい楽ちゃんにビシリと指を突きつけて、私、奏倉羽はお姉さんらしく言い放った。

「神主さんから聞いらわよ!らんでも変な飲み物をもらって、小咲ちゃんや千棘ちゃんに襲いかかったんれすってね!」
楽ちゃんもお年頃だから、そういうことに興味があるのも仕方が無い。
でもでも、それなら、そんな勢い余った青少年の思いの丈なら、全部このお姉ちゃんが受け止めてあげるのに!

「羽姉……」
「いいからそこに座りならい!いいれすか?男と女というものはギョーザみらいな物れね?」
こう、皮と具があって〜……って何だか下ネタみたいになってしまった気がするけれど、
ここはお姉さんとしてバッチリ威厳を示しておかないと。

「わかる、楽ちゃん?」
「わかんねえよ」
いつになくぶっきらぼうな感じの言葉に思わずドキリとする。
もしかして、楽ちゃんを怒らせるようなことを言ってしまったのだろうか?

「ら、楽ちゃん? あ、あろね、お、お姉ちゃんはね……」
「羽……」
「よ、呼び捨て!?」
「酒に酔った時まで、そんなに無理してお姉さんぶる必要はねえだろ」

そういうと楽ちゃんは私の隣に腰掛けて、片手を私の腰に回し、もう片方の手を私の頭に置いた。
まるで包み込まれるような安心感を感じて、私は身体がとろけそうになる。

「そんな風に無理ばっかしてるから倒れちまうんだ。言っただろ、俺にも頼れって」
「ら、楽ちゃ……」


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