過去ログ - モバP「不夜城は、眠らない」
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103: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:18:46.78 ID:FQaAjeMeO

リンは僕の予想以上に飲み込みが早かった。

数年前の脳内遺産を必死に発掘して式の考え方を教えると、彼女は途端に応用問題をものにした。

以下略



104: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:19:12.68 ID:FQaAjeMeO
「そ。日曜なら、昼間から引っ掛けられるからね」

せっかくここまで出来が良いのに、どうして火遊びなんかするんだか。

「出来が良いとか悪いとか関係ない。つまらない生活なんか要らない」
以下略



105: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:20:34.29 ID:FQaAjeMeO
それが課題範囲の最終問だったのだろう、解き終わると、パタンと音を立てて本を閉じる。

「ん〜〜、終わり。ありがと、助かったよ」

リンが大きく伸びをして、礼を述べた。
以下略



106: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:21:04.13 ID:FQaAjeMeO
課題が終わったなら、今夜は暖かくして、もう休ませた方がよいだろう。

彼女を立たせ、もう寝るように、とベッドの方へ促す。

明日、陽が昇れば、この子は再び街へ繰り出して円光をする。
以下略



107: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:22:21.56 ID:FQaAjeMeO
僕がベッドの縁に坐り、内心で自問自答を繰り広げていると――

いつの間にかリンは、僕と同じく縁に腰掛けて、感情の読めない、起伏に乏しい表情をこちらに向けていた。

「ねえ、どうしてアンタは私のためにここまでしてくれるの? 色々優しく言ってくれるの?」
以下略



108: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:23:29.77 ID:FQaAjeMeO
「なにそれ。まるでペットみたい」

リンがやや呆れたように肩を竦めた。

そのまま、もう少し、こちらへ身を寄せる。ギギッ、とベッドのスプリングが微かに鳴いた。
以下略



109: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:24:32.13 ID:FQaAjeMeO
「勿論、勉強をみて貰うことだってこれまで一度もなかったしさ」

リンはそう言って僕の方を覗き込んだ。

そういえば、これまで彼女の顔を間近にまじまじと見る機会はなかったなと、気付いた。
以下略



110: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:25:12.51 ID:FQaAjeMeO

彼女の発言が、一瞬、理解できなかった。見蕩れていたせいで反応が遅れたからだ。



111:PG12ですよ良い子は回れ右 ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:26:20.60 ID:FQaAjeMeO
気付いた刻には、僕の口は、彼女のふっくらとした滑らかな唇に塞がれていた。

隙間から漏れた吐息が、鼻頭や頬を撫でる。

少し離したかと思えば、角度を変えて再び唇同士が触れ合う。
以下略



112: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:27:16.14 ID:FQaAjeMeO
いつの間にか僕はベッドへ仰向けに倒れ込んでいて、リンが覆い被さるかたちとなっていた。

彼女の長い髪が、僕の頭部――眼や耳を包み込む。

感覚器が遮られると、触れ合っている部分、唇に意識が集中してしまうのは避けようがない。
以下略



113: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:28:19.42 ID:FQaAjeMeO
ぷはっ、と唇を離したリンがこちらを見下ろすように上体を起こす。

視界が復活した僕の眼に飛び込んできたのは、既にバスローブを取り去った彼女。

「いいよ、ほら、触って」
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