過去ログ - モバP「不夜城は、眠らない」
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123: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:44:03.01 ID:FQaAjeMeO
遠い目をする僕の横で、仰向けのまま荒い息をしているリンが、顔だけこちらに向けて云う。

「ピル飲んでるから、別にナカへ出してもよかったのに」

そういう問題ではない。
以下略



124: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:44:47.34 ID:FQaAjeMeO
曰く、初めて声を掛けたときの直感が、案の定当たっていたと。

先日はおろか、今日も先程まで僕が手を出さなかったから、第六感が外れたかと思ったそうだ。

でも、僕に今抱かれて、それが間違ってなかったと、僕が蔭の側の人間だと確信に変わった。
以下略



125: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:45:15.18 ID:FQaAjeMeO
「私も普段は円光で抱かれたって何も感じないんだけどさ、今日は気持ちよかったよ」

リンが、自らの腹部に放たれた残滓を拭いながら、男としては嬉しい言葉を発してくる。

ただし、凡そそう思ってるとは感じられない無愛想な顔だ。
以下略



126: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:46:53.93 ID:FQaAjeMeO
あんな風に犯されて、この子は何とも思わないのだろうか?

「別に。まあ、どこか自分がスレてるっていうのは判ってるよ」

そうは云っても擦れ過ぎではないのか。
以下略



127: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:47:29.89 ID:FQaAjeMeO
つまらない、という言葉。

僕には、これが彼女の悲痛な叫びのように思えて仕方ない。

何かを渇望するような――どこか違う世界へ飛び立ちたいと願っているような。
以下略



128: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:48:14.06 ID:FQaAjeMeO
彼女も、何を云うでもなくこちらへの視線を外さない。

愛想はないのに、何故か、可愛い。

顔だけに留まらず、身体全体が美しい造形をしているし……
以下略



129: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:49:31.05 ID:FQaAjeMeO
刺激を求めているのなら。

違う自分への願望があるのなら。

今のつまらなさを打破するきっかけを求めて彷徨っているのなら。
以下略



130: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:50:27.18 ID:FQaAjeMeO
「……円光で、遊びでセックスする女子高生をアイドルに誘うって……アンタ本気で云ってる?」

ようやく絞り出した台詞は、驚きと呆れに満ちていた。

僕は黙って頷く。
以下略



131: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:51:43.77 ID:FQaAjeMeO
「……まあ、それも一理ある、かな」

リンはやや自嘲気味に嘆息しながら、伸びをした。

肩甲骨から背骨の窪みへのラインが、僕の目に飛び込む。
以下略



132: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/23(火) 00:53:32.79 ID:FQaAjeMeO
「ね、もう一回、シてもいいよ。代金は出世払いってことで」

意地悪く、そして嬌艶に笑うリンの碧い瞳が、僕の目の前へ寄る。

つられて角を上げた僕の口は、彼女のふくよかな唇に塞がれた。
以下略



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