過去ログ - 【ミリオンライブ】馬場このみ「水中キャンディ」
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3:名無しNIPPER
2015/06/13(土) 09:25:07.33 ID:92vH1rCLO
 「おお、莉緒くん、おはよう。紹介しよう。彼女は百瀬莉緒くん、ライブシアターのアイドルだ。莉緒くん。彼女は馬場このみくんだ。明日からライブシアターで事務員として働くことになった。よろしく頼むよ」
 へっ!? もしかして、採用……?
 「このみくん。これから時間はあるかね」
 「え、は、はい」
 「莉緒くん。このみくんを案内してもらえるかね?」
 「はい社長。それじゃあ行きましょうか、このみさん」

 あれよあれよという間に就職が決まり、気づけばシアターに向かう電車に乗っていた。なんというか、ここ数日で一番疲れた気がする……
 「えーっ!? このみさん、私より年上なの!? あ、あの、姉さんって呼んでいいですか……?」
 「……好きにして」
 もうなんでもいいわ……

 「姉さん、姉さん起きて。着いたわ」
 「ん……」

 ……気づけば、電車の中で眠っていたらしい。莉緒ちゃんに起こされてついたのは、事務所から電車で一本のところにある小さな繁華街だった。そういえば、ここに昔からあったイベントホールが取り壊されるってニュースで見たっけ。もしかしたらその跡地なのかしら。

 改札を出てまっすぐ進む。商店街を抜け左に曲がると、すぐに目的地らしきイベントホールが見えた。

 「姉さんついたわ。ここが、765プロライブシアターよ……姉さん?」
 「あ、ごめんなさい……意外と大きいのね。ちょっとびっくりしちゃった」
 「それだけ社長もこのプロジェクトに力を入れてるってことよね」

 関係者入口の扉に手をかけて、莉緒ちゃんが私に手を差し延べる。

 「さあ、このみ姉さん。ようこそ、私たちの劇場へ!」



 「……で、ここが給湯室ね。どう? 覚えられそう?」
 「一応社長に地図ももらったし、多分大丈夫」
 「まあ私は明日からもシアターにいるから、何かあったら聞いてね?」
 「うん」
 ……良かった。頼りになりそうな先輩に知り合えて。
 「……あのね、莉緒ちゃん。一つだけいいかしら」
 「ん? なに?」
 「……その。ステージを見てみたいのだけど」
 「もちろん! ついて来て、案内するわ」

 「……ここが、ステージ……」
 「ええ。だいたい2000人くらいかしらね。今はシンプルな作りだけど、改築すれば花道とかトロッコも使えるようになるわ」

 ……ここに、莉緒ちゃんが立つのね……今は、誰もいない会場。ここが、たくさんの観客でいっぱいになって……

 「姉さん? 姉さん、どうしたの?」
 「え? う、ううん。なんでもないの」
 「……きっと疲れてるのよ。今日はもう帰っていいんじゃないかしら」

 ……確かに、ここ何日かバタバタしてたものね……

 「ありがとう莉緒ちゃん、そうするわ」


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