156:名無しNIPPER[saga]
2015/06/23(火) 07:56:07.61 ID:PahCcs/DO
普段、そんな事を話しているのか。
「…………」
「どうした」
顔を赤くしたカレンを見て、ライは眉をよせた。怪訝に思ったのだろう。彼はこういう小さな変化に良く気づく。
「な、なんでもないから」
「そうか。体調が悪くなったなら……」
「分かってるって、もう」
これでは、どちらが保護者か分からない。カレンは状況を仕切り直すべく、足を早めた。そうして、話題を切り替える。
「租界の方は一通り見て回ったでしょう。だから、今度はあなたの見てみたい場所に行ってみようと思うんだけど、どうかしら?」
「……僕の見てみたい場所か」
「うん。何かない? 見て回った中で気になった場所とか、どこかで聞いて何か手掛かりになりそうと思った場所とか」
「…………」
ライはしばし考え、
「日本という名前には、不思議な響きを感じた」
「え……」
呆気に取られる。ライは何気なく言ったのだろうが、カレンにとっては、これ以上ないくらいに重要な単語だったのだ。
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