241:名無しNIPPER[saga]
2015/06/30(火) 12:37:39.94 ID:oqH+Nm+DO
近くに人の気配は無し。まだ早朝だ。大半の人は寝ている時間帯である。
(ルルーシュにしては珍しいな……)
盲目で歩けないナナリーがいるというのに。用心深い男だと思っていたのだが、何かあったのだろうか。
開いているドアの傍らに立ち、三回ノックする。反応無し。まさか、中で事件があったというのか。少し心配になり、もう一度呼び掛ける。
「……朝早く申し訳ない。誰かいないか」
「あ……ライさん。どうしましたか、こんな朝早くに」
車椅子を動かして、ナナリー・ランペルージが現れた。既に寝巻きではなく、制服を着ている。規則正しい生活をしている彼女らしい。
「いや、扉が開きっぱなしだったから心配になって。朝早くからすまないな」
そうでしたか、とナナリーは申し訳なさそうな表情になった。
「わざわざありがとうございます」
「ルルーシュはいないのか?」
「お兄様は……。昨晩から留守にしています」
ナナリーの表情は曇ったままだ。身の回りの世話をしてくれる咲世子が帰ったら、一人になってしまうのだ。心細さは計り知れないだろう。
ライは目を細めた。
1002Res/860.00 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。