28:名無しNIPPER[saga]
2015/06/14(日) 22:27:52.68 ID:QEdX3JPDO
「で、話というのは……」
「俺がお前の保護に反対していた理由を話しておこうと思ってな」
「…………」
「俺には妹が一人いる。ナナリーという子だ。ここで一緒に暮らしているんだが……」
妹という単語にライがピクリと反応したが、ルルーシュはそれに気づかなかった。
「生まれつき、眼と足が不自由でな。物音とかに敏感なんだ。……出来れば気を使ってもらいたい」
無表情なために彼が何を考えているかは分からなかったが、ライはこくりと頷いた。
「……その話ならミレイさんから聞いている。約束しよう。君達兄妹の邪魔はしない」
「そ、そうか。すまないな。こんな事を頼んでしまって」
「いや、唯一の肉親の事だ。当然だと思う」
相変わらずの無表情だったが、真摯な返答だと思えた。ひねくれ者だと自負しているルルーシュでも、すんなりと信じられるくらいに。
「話はそれだけだ。協力に感謝する」
「ああ」
「お前の入寮を歓迎するよ。ルルーシュ・ランペルージだ。改めてよろしく」
「……ライだ。よろしく頼む」
簡潔な挨拶を交わして、二人は別れた。ルルーシュは自室に入る直前、ライの部屋の方をちらりと窺った。鍵を開けるのに何故か悪戦苦闘している。
変な奴だと思った。
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