292:名無しNIPPER[saga]
2015/07/06(月) 00:14:37.36 ID:DIPBHoXDO
「まったくもう……。別に、あなた一人でやらなくたっていいんだからね」
「しかし、こういった仕事が累積するのは良くないです」
叱られるような形になったので、ライも反論する。
ただでさえ集まりの悪い生徒会メンバーだ。人がいる時にやればいい、などと言っていると大変な事になる。
「そんなことないわよ。私が言えば、みんな喜んでやってくれるもんね〜」
「あの壮絶な押し付け合いが、喜んでいる……?」
とても信じられなかった。
「そうよ。嫌よ嫌よも好きの内って言うんだから」
「……なるほど」
ミレイ会長が言うならそうなのだろう。ライは納得した。
「…………」
書類の山を見て、ミレイの表情が少し曇る。その僅かな変化を、ライは見逃さなかった。
「どうしました」
「……むー」
尋ねると、今度はいじけたように唇を尖らせる。彼女はどかっと椅子に座り、
「仕事速すぎじゃない? あなた」
「そうでしょうか」
「そうよ。この短期間でこれだけ覚えられると、なんだかわたし達が普段から駄目みたいな風に思えてね」
「…………」
「朝もやってるでしょ。昼休みにもやってる事あるし」
ミレイは長い指で書類の端を弄びながら言う。
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