489:名無しNIPPER[saga]
2015/08/23(日) 20:28:35.66 ID:3Q5voUDDO
この学園を嫌っているのか。つい最近、ミレイにも言われた事だった。あの時は違うと答えたが、今は分からなくなっている。
「僕は……」
そこで、言葉は止まる。答えなどなかった。この三週間を、思い出を表す言葉をまったく口に出せない。そのことに、ライは絶望した。
そこに切り込む声一つ。
「違うんだよ、ライ」
スザクが言った。どこまでも穏やかな表情。その声には少しの呆れと、大きな優しさがこもっていた。同情や憐憫など微塵もなかった。
「ルルーシュが言いたいのはそういうことじゃなくて……なんていうかな」
スザクはルルーシュとライを交互に見た。空のどこかで、星が瞬く。
「もっと僕達を好きになってもらいたいんだよ。きっと」
「……他に言い方はなかったのか」
にっこりと笑うスザクに、げんなりするルルーシュ。それでも、二人の心情はおぼろげながら理解出来る。三週間前の自分には出来なかったことだ。
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