582: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/14(月) 22:40:12.95 ID:abxhPIPDO
気付かぬうちに、ライが見せた力をあてにしてしまっていた。この友人なら二人を守ってくれると、彼の意志を汲まないままにそう望んでいた。押し付けてしまっていた。
そんな自分を、スザクは強く恥じた。
彼はこちらの意志や理想を受け入れ、応援してくれているというのに、自分はこの体たらく。情けなかった。
「君は軍に──特派に入るのかい?」
「それは……まだ分からない。どちらにせよ、ミレイさんに話をしてからだな。決めるのはその後で良い」
ライの言葉を聞いて、スザクは頷いた。
「特派に入れば、たぶん君は戦場に出る事になる」
「ああ。それはロイド伯爵に聞いた」
「……だから、後悔しないようにしっかり考えて。入るにしても、入らないにしても、僕は君を応援する。君がそうしてくれたようにね」
「もし入ることになったら、その時はよろしく頼む。……君には頼んでばかりだな」
「そうだね」
二人で軽く笑う。その時、スザクの懐に入っていた通信機が鳴った。
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