70:名無しNIPPER[saga]
2015/06/17(水) 22:55:59.62 ID:jrxZ+tTDO
「よ。なに考えてんだ?」
不意に、横から声を掛けられた。リヴァルだった。
「いや……。特に何も」
教室にいるのが苦しい。他人と関わりたくない。そんなことを、この親切なクラスメイトに言えるはずがなかった。咄嗟に誤魔化す。こういう時ばかりは、この無表情が役に立った。
リヴァルは少し不審に思ったようだが、すぐに笑顔になる。この切り替えの早さは彼の長所だと思った。
「今日の朝は何してたんだ? また租界の散策か?」
「いや、生徒会室で会計の書類を纏めていた」
「ほー。あんなのよくやる気になるな。普段はルルーシュに任せっきりだぜ?」
「生徒会の活動を知るための良い勉強になる。ミレイさんもいたし、有意義な時間だった」
「えぇっ!? 会長もいたのかよ! 俺も行けば良かったな……」
「自宅通いの君には難しいだろうな」
この学園に通う生徒の大半は寮で生活している。その理由はもちろん、ここが統治領であるエリア11だからだ。大抵は本国の実家から身一つで留学してきている。その中でも、リヴァルやカレンは珍しい自宅通学の生徒だった。
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