714: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/12(月) 00:12:35.34 ID:+/5T+82DO
シャーリーは呆れた様子だが、ライにはそう言うだけの根拠があった。
以前、学園の中庭でポーチを拾った事がある。色はピンク。可愛らしい外観で、化粧品などを入れるための物だ。カレンの持ち物だと知っていたので、彼女へ届けようと思った。
だが、手に取った瞬間、中から刃が飛び出してきたのだ。裁縫や身なりの手入れに使うような、小型の物ではない。遥かに分厚く、頑丈な刀身。人間を易々と解体できそうな、コンバット・ナイフだ。
カレンは護身用だと言っていたし、刃には使用した形跡も見られなかったので当時は気にしなかった。
だが、今は違う。
(殺される……)
普段は想像力に乏しいライの脳裏には、あのナイフを嬉々として振るうカレンの姿が克明に映し出されていた。
本当に怖い。
ナイトメア用の三〇ミリライフルの砲口より、あの視線を向けられることの方が遥かに脅威に感じた。
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