715: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/12(月) 00:14:05.40 ID:+/5T+82DO
 食器を乗せたトレーを二人分、両手に持ち、カレンが向かってくる。 
  
  
 「き、来てる来てるっ。私は戻るからね!」 
  
716: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/12(月) 00:15:42.09 ID:+/5T+82DO
 「え? いや、あの……」 
  
  
 カレンに怒った様子は無い。いつもと変わらぬ静かな物腰。口調は丁寧で、当たり障りなど微塵もなかった。それだけに、先ほど見せた異様な視線が気になった。 
  
717: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/12(月) 00:17:07.82 ID:+/5T+82DO
 「そっか、そうだよね」 
  
  
 シャーリーは納得したのか、両手を胸の前でぽんと合わせた。安心したとばかりに頷き、笑顔になる。 
  
718: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/12(月) 00:18:28.09 ID:+/5T+82DO
 いくら恐怖を覚えたとしても、あまりに直接的な物言いは良くない。シャーリーに叱られたライは素直に謝る。 
  
  
 「…………」 
  
719: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/12(月) 00:20:02.37 ID:+/5T+82DO
 「あ、ああ……」 
  
  
 着席し、持ってきてもらった食事を見る。三日間熟成させたショート・リブをメインに、ジャーマンポテトとサラダ、トマトと海老のスープが顔を揃えていた。 
  
720: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/12(月) 00:21:23.17 ID:+/5T+82DO
 目の前の少女を見る。ブリタニアという国に対して、決して良い感情を持っていないだろう彼女は、いったいどんな気持ちで食事をしているのだろうか。 
  
  
 こうして自分を食堂に連行し、ブリタニア料理を食べさせているのはなんらかのメッセージなのではないのか……ライはそんな考えを巡らせながら、ナイフとフォークを動かしていた。 
  
721: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/12(月) 00:22:33.89 ID:+/5T+82DO
 いつの間にかカレンを凝視してしまっていた。 
  
  
 ライからの熱い視線に彼女が気づかないわけもなく、気まずそうに身じろぎし、チキンを運んでいた手を止める。 
  
722: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/12(月) 00:25:26.66 ID:+/5T+82DO
 今回はこの辺で。気づけば700レスを越えてるんですね。所属陣営が決まるまでに一スレ消費するとか……。 
  
  
 ここまで読んで頂いた方、ありがとうございました。 
723:名無しNIPPER[sage]
2015/10/12(月) 00:31:47.04 ID:+DkGIg7SO
 乙です 
724:名無しNIPPER[sage]
2015/10/12(月) 08:30:38.50 ID:DXK0XYhu0
 乙デースッ! 
 しかし原作だとこういった周りの視線やヒロイン勢の視線に対するライの反応が思い出せないな 
 自分の印象だと天然でスルーして天然で完璧なフォローいれてたような感じだけど色々対策してるライも面白いな 
  
725:名無しNIPPER[sage]
2015/10/12(月) 09:03:16.25 ID:K5pcWZJ6o
 乙乙 
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