860: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/10(火) 00:21:10.97 ID:RQrE+LDDO
至っていつも通りの様子だ。それに釣られたカレンも、特に深い考えが無いまま、
「……別に、いいけど」
周囲の反応を気にする事もなくそう返してしまった。
「それは良かった。時間は取らせない。付いてきてくれ」
ライに連れられて教室を出る。男子の方の授業も終わったらしい。戻ってくるスザクやリヴァルの姿もあった。
(あれ……?)
なんだろうか。なんだか凄く嫌な予感がする。これはあれだ。他人に見られてはいけないものをどこかに置き忘れてきてしまった時のような、後から来る絶望感。
考えればすぐに分かることだ。前の授業の科目は保険体育だった。男子と女子で別れておこなうということは──まあ、そういう内容の授業だ。
問題はライの放った発言である。『分からないところがあった』『教えて欲しい』『時間は取らせない』。そんなことをのたまっていたはずだ。
そしてカレンはそれを受諾してしまった。教室の真ん中、それも知人の目の前で。
「────っ!」
たまらず真っ赤になる。最悪だった。考えられる限り、一番よくない状況に陥っている。
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