962: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:42:35.39 ID:IN4redvDO
「ぐっ……ぅ」
心臓を握り締められたような激痛に、ライは身を折った。C.C.が嘆息しながら近づいてきて、少年の額に触れる。熱を計るような仕草だ。
「お前、ギアスが……」
「構わなくいい。僕の力だ……!」
ベンチから落ち、地面の上で悶えながらライは呻く。激痛の正体はギアスに決まっていた。長い休眠していたのを無理やり起したために、反動で暴れまわっているのだ。
左目が火を点けられたように熱い。胸の痛みは全身に伝播し、収まる見込みはまるで無い。脳から脊髄までを無理やり引っこ抜かれるような痛みだ。
このままの状態が続けば命の危険があることは分かっていたが、それでも力尽くで抑え込もうとする。
これはライのギアスだ。自らの意志で得た力だ。ならば屈服するような真似は出来ない。力に支配されるくらいなら、このまま死んだ方がましだと思った。
「っ……!」
「……馬鹿が」
倒れたライにC.C.が覆い被さる。またも額に手を当てられ、囁くように言われる。
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